イラストレーター・小泉鉄造さんが
明かしてくれる、株式投資の虎の巻

第479回
中国石油化工(シノペック)の2004年12月本決算から

中国石油化工(シノペック、コード:0386)は
中国で原油、天然ガス油田の探査・開発、
石油化学製品の製造・販売、パイプラインの運営等と
石油化学関連事業を展開している
中国で最大規模の石油化学企業です。

シノペックの2004年12月本決算
売上高 --- 5971億9700万元 前年同期比 38.90%増
純利益 --- 360億1900万元 前年同期比 60.63%増
EPS --- 0.42元 前年同期比 61.54%増
配当 --- 0.08元
権利落ち日 --- 5月26日

今期は原油価格高騰で利益が拡大しました。
売上高では日本円に直すと
約7兆5295億円(1元を13円で計算)と非常に大きな金額です。
重量級石油化学銘柄シノペックの2004年の純利益は
市場の予想をやや上回り60%増加して360億元に達しました。
シノペックは現在0.08元の期末配当を予定しています。
また2004年中間期では0.04元だしていますので
通年では0.12元の配当を出します。
現在の株価は3香港ドル程度ですので
2004年の通期の配当利回りで見ますと
約3.77%の利回りになります。
日本の普通預金の金利は0.001%から0.003%がほとんどです。
0.003%で見ても1256倍の開きがあります。
年数で見たら1200年以上ですから
1世紀以上たたないと同額にはなりません。
普通金利と株式配当金の利回りだけを見たら勝負にはなりません。

2005年度シノペックは引き続き実地調査の拡大
および採掘開発に力を入れる計画で、
通年の原油生産を3,900万トン、
天然ガス60.7億立方メートルとするとともに、
新たに605万トンの原油生産能力、
23億立方メートルの天然ガス生産能力を追加する予定です。
今後原油価格が下がれば利益率でも下がりますから
純利益も減る可能性があります。
2005年は大きく下がることはないでしょうが
影響が出てくるのは2006年度となりそうです。
ですが石油、ガスは中国が発展していくには必要な業種ですので
長期では安定した伸びが見込めます。

同社は実地調査および採掘、原油
および天然ガスの貯蔵量を増やしていきます。
同時に25億元のコスト削減および1.5万人の人員削減を
計画しています。



当ページは、投資勧誘を目的として作成されたものではありません。
あくまで情報提供を目的としたものであり、一部主観及び意見が含まれている場合もあります。
個別銘柄にかかる最終的な投資判断は、ご自身の判断でなさるようお願いいたします。


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2005年4月7日(木)

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