イラストレーター・小泉鉄造さんが
明かしてくれる、株式投資の虎の巻

第459回
中海発展の本決算から

中海発展(コード:1138)は中国で2位の海運グループ企業です。
中国経済の成長とともに石油の輸入増加、
発電用石炭の需要が増加しました。
年内には石油タンカーとバルク船を導入予定です。

中海発展の2004年12月本決算から
売上高 --- 61億3598万4000元 前年同期比 25.60%増
純利益 --- 18億4452万7000元 前年同期比 80.19%増
EPS --- 0.5546元 前年同期比 80.18%増
配当 --- 0.15元

中海発展の昨年の売上額は25%増加し61億元となりました。
また粗利益率は03年の30%から38.7%に上昇しています。
純利益でも18.4億元に達し80%上昇し、
1株あたり利益でも0.55元と6年連続の上昇でした。
ですが配当額に関しては
03年と同じ0.15元しか配当を出さなかったため
配当性向は50%から27%に低下し
投資家の期待を裏切り一時同社株は売却されました。
現在株価では落ちつきましたが。

同社は今年、船隊の拡充を予定しており、
2倍の資本支出が見込まれています。
計画していた20億元の
転換社債の発行も第3四半期に延期されたために
資金に余裕をもたせるため配当性向を抑えています。
ですので配当金据え置き額は妥当な線ではあります。

海運業界では今後も資金を投入し船隊の拡充を進めていきます。
ですので最終的に需給が均衡していきます。
そのために運賃では2006年にはピークに達すると見られます。
ではこの状況から中海発展は業界内で、
また良好な業績を維持できるでしょうか。

中海発展は今年の総体運賃は24%の上昇が見込まれています。
今年新たにばら積み船6隻、タンカー6隻が業務に投入され、
輸送能力が24%、積載量も25−30%上昇の見込みでです。

中国国内の石炭、石油需要は依然大きく、
海上輸送に対する需要が低下するとは考えられません。
中国は原油の戦略的備蓄を開始し
自国で産出し自国での輸送を推進しています。
最終的に石炭、石油等の輸送にとって
最もコストが安く効率がよいのはやはり海運です。
今後も引き続き安定した業績を維持できると思われます。



当ページは、投資勧誘を目的として作成されたものではありません。
あくまで情報提供を目的としたものであり、一部主観及び意見が含まれている場合もあります。
個別銘柄にかかる最終的な投資判断は、ご自身の判断でなさるようお願いいたします。


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2005年3月10日(木)

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