第452回
投資しやすい国
広東省では昨年から出稼ぎ労働者不足が深刻になってきていました。
特に月給500元(約6500円)以下の企業では
採用が困難になってきており、
不足数は約200万人ともいわれています。
このため広東省政府も
昨年12月に約2年ぶりに地域ごとに最低賃金を改定し、
広州市では3%値上がりしました。
また企業にとっても特に足りなくなっている人材としては
技術者のような特技を持った人材です。
労働集約型から技術開発産業への人手不足です。
このために企業が直接人材を育てる企業も出てきています。
日本が高度成長をしていく時点では
技術も最初から研究、開発され
人材もそれに伴って育ってきました。
ですので年月でもかなり期間がかかっています。
ですが、中国では
技術を持った企業が中国に進出して来ていますので
人材とともに技術が育つのではなく、
技術があってそれに人材が追いつくようにしていくという関係です。
技術開発産業では現在人材不足が深刻ですが
それもいずれ解決されて育っていくでしょう。
たった2、3年前までは
内陸部の豊富な労働力がずうっと続いていくと思われていました。
ですがそうはいかなくなってきているのが今の中国です。
このことは国民全体が急速に豊かになってきているということです。
では中国の国民が豊かになっていくことで
どの業種が伸びていくでしょうか。
まずはインフラ関連が伸びていくことが考えられます。
国民が豊かになれば生活の質も上がり
不動産、小売も伸びていきます。
つまり全般の業種で伸びていける立場にあるのが
今の中国の企業です。
その中で投資できる企業を選択していくのですから
日本の投資家にとっては
投資しやすい国の市場が中国株式市場だということになります。
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