第403回
エガナ・ゴールドファイル
エガナ・ゴールドファイル(コード:0048)の日本支社の店舗で
IRが11月に行なわれました。
同社の基本状況です。
*IRとは
IR(インベスター・リレーション)とは、
企業が株主や投資家に対して
投資判断に必要な情報を提供する活動のことです。
・基本情報
上場年月:1993年6月25日
売買単位:2,000株
本店所在地 :香港
決算期:5月
・企業概要
精密機器や宝飾品メーカーを手がけている。
時計、宝飾品、皮革製品のデザイン、製造、販売
および電子消費製品の輸出入。
事業拠点は12カ国、流通網は90カ国以上。
子会社の聯洲珠宝有限公司(コード:0926)は
香港メインボードに上場している。
・最近の動向
2004年5月本決算では増収増益。
・地域別での売上比率
欧州77%、アジア17%、米国6%となっている。
・損益計算書
年(百万香港ドル) |
2004/05 |
2003/05 |
売上高 |
3,513,434 |
2,577,917 |
純利益 |
141,895 |
126,618 |
EPS(香港ドル) |
0.124 |
0.078 |
現金配当 |
0.045 |
0.040 |
|
・売上構成比率
時計 --- 52.1%
宝飾品 --- 25.4%
皮革 --- 22.5%
エガナ・ゴールドは2004年5月本決算で
売上高が前年比で36.3%増の35億1300万香港ドル。
純利益が前年比61%増の1億4200万香港ドルに達しました。
同社は1株あたり0.025香港ドルの期末配当を実施します。
エガナ・ゴールドが日本でIRを行なったのには
今後の戦略として日本市場を開拓していき
収益向上を目指していく、というものでした。
最近は欧州よりもアジアの売れ行きが好調で
アジア市場では100%の成長をしました。
日本では4月に高級皮革製品の
「コンテス・ゴールドファイル銀座店」がオープンし
ブランドでの認知度を高めていこうとしています。
エガナ・ゴールドが成長してきた鍵はM&Aでした。
*M&Aとは
M&Aとは企業の買収、合併を通じて成長していくことですが、
この他にも企業提携という意味もありますので
資本提携なども通じて成長していくことができます。
また、M&Aのメリットとしては
現在行なっている企業への買収ですから、
同じような内容の仕事を自分の会社で立ち上げていく時には
それなりの時間とお金が必要です。
ですから買収の方が時間も手間も人材確保も
その場でできるわけですから大きなメリットがあります。
同社は今後もM&Aを行なっていき
企業を大きくしていくと話しています。
また、同社が欲しいものは
同社のような企業の成長に欠かせない「ブランド」です。
時計、宝飾品、皮革製品などの製品が市場で認知される為には
「ブランド力」が必要です。
有名なブランド製品は
黙っていても消費者が購入していってくれます。
ルイ・ヴィトン、グッチ、シャネル、
エルメス、フェラガモ、アルマーニ、
などは日本では有名です。
同社も「ゴールドファイル」をはじめ、
「Dugena」「Pierre Cardin」「Esprit」「JOOP!」などの
独占ライセンスを持っていますが、
まだ認知度は高いとはいえません。
この点でも今後スポーツ選手と提携して
商品をそろえていくと話していました。
同社の事業拠点は12カ国に及び、流通網は90カ国以上です。
また契約店も世界で1万8000箇所に及ぶということです。
製品を加工する職人の数は現在3500名とのことでした。
エガナ・ゴールドは今後業績を伸ばしていく企業です。
ですが、現時点では確実に伸びていける確証はありません。
ですのでリスクは伴いますが、
企業戦略さえ間違わなければ
伸びていく企業であることは確かです。
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