第396回
中国人民銀行が人民元持ち出し上限枠を上げる
中国人民銀行(中央銀行)が
今まで海外に出かけるときの
持ち出し通貨の上限が
6,000人民元(日本円で約8万5000円)でした。
しかし、2005年1月1日より
2万元に引き上げると発表しています。
中国政府は経済発展にともない
外貨需要の高まりを受けて緩和を決定しました。
ですが、実際に中国人が
このような事実を守っていたようには思えません。
なぜなら東京の秋葉原の電気街で中国人が日本の製品を購入し、
持ち帰る品物の金額では数十万円から
高いのでは100万円以上の買い物をして
本国に持ち帰っています。
(日本製品に対してはブランドと機能性での評価が高い)
中国人が日本に持ち込む金額に関しては
空港で申告さえしなければそれで通ってしまいます。
ですから実際はもう中国政府が決めた枠以上の金額で
中国人観光客は日本でお金を消費しています。
また、今後の影響として、恩恵を受けるのが香港です。
香港では人民元クレジットカードを使うか、
キャッシュカードでの買い物で
6000元という枠はあってないようなものになっています。
つまり、一部の富裕層にとっては
もう持ち出し通貨の規制は
あってないような物になってきていたのが現実です。
では、今回の中国政府の決定は
どのような内容だったのでしょうか。
今後中国の通貨は最終的には
固定相場から変動相場制に移行(移って)していきます。
その為にも
「中央政府が人民元切り上げに関して一歩踏み込んだ処置にでた」
と見たほうがいいでしょう。
このようなことを通じて
徐々に開放していかなくてはいけないような時期に
備えていることもたしかですが、
それだけ中国人が経済でも力をつけてきた、
というところが本音でしょう。
中国政府として、
今大事なのは
アメリカドル以外の欧州通貨への資金シフトです。
こちらの方が大事で、
今後の元兌換問題に備えている方が本筋です。
ですが、このようなことが行われてきたということは
中国の通貨、元が今後兌換されていく上で
ひとつの目安になります。
つまり、中国政府がどうのこうの言おうが
兌換される時には
市場が決定していく可能性が強くなってきているということです。
今回の人民元持ち出し上限枠を上げたことによって
より一層その可能性が現実に近づいてきたことが見て取れる、
というほうに考えた方が
「正解」です。
中国株投資では元兌換時期が大事なのではなくて、
それまでに如何に
自分で稼いだお金で投資金額に当てていくかによって
中国通貨での切り上げ問題に対しても
対処していくことです。
元切り上げ前に中国株を購入しておくことで対処できます。
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BRICs(ブリックス)とは、
ブラジル(Brazil)、ロシア(Russia)、インド(India)、中国(China)
の4カ国の頭文字からとったもので
現在台頭する新興大国の造語です。
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