イラストレーター・小泉鉄造さんが
明かしてくれる、株式投資の虎の巻

第362回
中国で石油不足広がる

アメリカ原油先物での国際原油先物価格は
1バレル、54ドル前後で今一服している状態です。
ですが中国国内では
一部の省や市では石油不足がでてきています。
山西省の一部地区では燃料油の供給が止まり、
湖南省の企業では冬季の不足に対応するため、
燃料油の卸売りを停止しています。
また、同時に販売量制限を行っています。
広東省では石油市場の供給を正常に保つために
いくつかの措置を打ち出した事を発表しました。

北京では原油価格高騰の影響を受けて
過去2ヶ月で天然ガスの卸売価格が
トンあたり3,450元から、4,900元にまで急上昇しました。
利益が上がらないことから、
北京ではすでに半数のCNGスタンドが休業しています。

原油価格の上昇に対する懸念から、
北京、成都等の都市では人々が
大量に石油券
(現在の価格で券を買っておくことにより、
今後値上がりしても現在の価格で石油を受け取れる)
を購入するということがおきていて、
成都のガソリンスタンドでは
券の販売を停止しているところもあるということです。

燃料油だけでなく、
一部産業の中には原油高騰にともない
コストが上昇したために
しようがなく利益を犠牲にして販売したり、
なかには損失を軽減するため休業しているところもあります。

日本でしたら暴動まで行きませんが、
石油を求めて石油スタンドに押し寄せるところでしょう。
中国は政策で解決していく国ですから
制限されたとしても仕方がない、というところでしょう。
冬に本格的に石油、灯油がないときには
国民は暴動まで行きませんがストが行なわれる可能性があります。
また、このような状態が続いていく限りは
中国では原油が必要なことを見て取れる実際の現象です。
これが石油が足りている状態でしたら
石油企業の成長は
それほど大きく伸びていくことは考えられません。
安定した伸びは期待できるでしょうが。

一般市民の動向からも
今後中国にとって必要な業種であることがよくわかります。



当ページは、投資勧誘を目的として作成されたものではありません。
あくまで情報提供を目的としたものであり、一部主観及び意見が含まれている場合もあります。
個別銘柄にかかる最終的な投資判断は、ご自身の判断でなさるようお願いいたします。


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2004年10月27日(水)

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