| 第344回原油高と株価
 アメリカ、ニューヨーク市場では原油先物が上昇していることで
 連日大きな話題になり新聞の紙面に載っています。
 原油先物では
 価格が1バレル50ドル台に乗せて高騰が続いています。
 値上がりは年内に入って48%の価格上昇となっています。
 原油価格は6月末から上昇し、
 8月半ばに48ドルをつけた後に下げに転じ、
 8月末には41ドル台まで下がっていました。
 ですがその後、主要産油国のナイジェリアの政情不安や
 イラク、サウジアラビア、ロシアでの
 生産体制懸念がでてきました。
 また、アメリカ米南西部を襲ったハリケーンで
 メキシコ湾での生産が低下し、アメリカの備蓄量が減りました。
 これをヘッジファンド筋が見逃すはずはなく、
 一時8月に売却し利益が出た投機筋の介入と共に投機資金が再度入り
 原油先物が大きく値上がりしています。
 世界の資金が原油市場に向かって現在高値の更新中です。
 これから冬に向かって暖房費での需要が増えるにつれて価格も上昇し、
 今後1バレル60ドル台に乗せていくのではないか
 という見方も出ています。
 アメリカの市場でも原油価格高騰を見据え
 消費関連株への売りが出てダウ指数では下げました。
 香港市場でも原油高を嫌気し、指数では続落しています。
 原油高になるということは
 石油、石炭企業にとっては需要が増えることに繋がります。
 香港市場では原油、石炭関連企業は原油価格の高騰を受けて
 株価では堅調です。
 香港H株企業では中国石油天然気(コード:0857)、
 中国石油化工(コード:0386)、
 レッドチップ株の中国海洋石油(コード:0883)が
 株価では高値圏内です。
 またH株の石炭企業では
 石炭価格の上昇により利益が出ている業種です。
 ヤン州煤業 (コード:1171)、
 上海B株企業の内蒙古伊泰煤炭(コード:900948)も
 今年最高値圏内の株価となっています。
 <次回に続く> |