第252回
国営企業と民間企業(私営)
日本ではかつて仁侠映画が流行ったことがあります。
主人公は流れ者のやくざですが
渡り歩いている賭場にしばらくいることになります。
そこで対立する賭場のやくざが
任侠のかざかみにも置けない事を行います。
(通常は女性が関係してきて話の中身は盛り上がります。)
対立するやくざが世話になっている賭場の親分あたりを倒す、
そこで最後に主人公が相手の賭場に行って
敵を討って最後にその賭場を去っていく、
そこで音楽が流れ盛り上がり上映も終わります。
1970年代半ばまで人気があったのではないでしょうか。
その後は急速に人気がなくなっていきました。
やくざ映画が流行っていたころには
日本でもひとつの現象があったように思います。
この時代はやはり強いものが世界を牛耳っていて
一般の人はそのような世界の人たちには
勝てないのではないのではなかろうか、
あこぎな連中にはいろいろな面でどこかで負けてしまう。
また時代の背景として質屋や金銭トラブルの点でも
貸したものを返さないということは出来ない時代でもありました。
今のような個人破産などはできなく、
できないのであればそれなりの代償が必要でした。
日本が戦後復興したとはいえまだまだ闇の時代でした。
この時代が1945年敗戦後から1970年代まで続いてきました。
未来は明るい、という事と共にまだ暗い時代でもありました。
その後、法的にも整備されてくるに従って
個人でもやっと本当の自由が出てきた時代でした。
これを中国に当てはめて見ますと、
外側は法整備が整いつつありますが、
中身はまだ昔の精神で、
これが解けるまでにはまだまだ時間がかかるでしょう。
特に「既得権」を持った人(または団体)が
幅を利かせているのが今の中国の実態です。
中国では 国営企業と民間企業(私営)があります。
ですが、力関係でいったら
現在は国営企業が巨大な力を持っています。
民間企業は企業としては数が多くなってきていますが
まだ弱い存在です。
中国の私営企業の場合は国とのつながりが弱いですから
各省に進出する場合には
多大な時間と手間がかかります。
また、何らかの問題が出てきたときには
絶好の標的になる場合があります。
企業自身はそれなりの罰金、または影響を受けますし、
程度問題によっては
民間企業の場合倒産してしまう可能性があります。
国営企業では問題が出てきたときには
当事者は処分の対象になりますが
企業事態は存続していけます。
国営企業と民間企業の差がここにでます。
将来中国でも国営企業と民間企業の力関係は
経済力によって変わってくるようになりますが、
まだまだ時間がかかるでしょう。
<次回に続く>
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