イラストレーター・小泉鉄造さんが
明かしてくれる、株式投資の虎の巻

第242回
2003年度本決算から、その6

自動車企業からの決算発表です。

重慶長安汽車(コード:200625)

売上高 --- 14,404.12百万元 前年比+45.73%
純利益 --- 1,450.68百万元 前年比+73.73%
EPS --- 1.18元 前年比+73.53%
配当 --- 0.25元
株式配当 --- 2割無償

同社は中国の主要自動車メーカーの1社です。
同社は1984年にスズキ自動車と技術供与契約で
軽乗用車と軽トラックの生産を開始した
自動車メーカーでもあります。
フォード社と合弁企業を設立し、
中国市場に照準を合わせた大衆車の生産もおこなっています。


駿威汽車(デンウエイ モータース、コード:0203)

売上高 --- 1,534.78百万香港ドル 前年比+5.31%
純利益 --- 1,686.71 百万香港ドル 前年比+54.5%
EPS --- 0.489香港ドル 前年比+50.93%
配当 --- 0.14香港ドル(特別配当0.08香港ドル)
株式配当 --- 10割無償

中国で乗用車の製造・組み立て・輸出入、
電子部品やパーツの製造を行っています。
広州に日本のホンダとの合弁企業の広州本田を設立。
製造、販売からアフターサービスまでの
一連業務をこなしています。


重慶長安汽車と駿威汽車の2社とも
株式配当(無償株)を今期出します。
同社の決算発表が出たのは重慶長安汽車が3月18日、
駿威汽車が3月30日でした。
通常は配当と無償株がでるのですから
普通は上がっていくケースが多いのです。
ですが今回の株価を見てみますと、
重慶長安汽車の3月18日の株価は約10香港ドル強で、
5月はじめの株価は約8香港ドル強です。

駿威汽車は3月30日の株価は約9香港ドル前後です。
4月末の無償株権利落ち前の株価は8香港ドル前後で、
5月の無償株権利落ち後の株価は4香港ドルをきってきました。

つまり決算発表が出た後に購入した方が
株を安く買える結果となりました。
今回はどうしてこのようになったかといいますと、
中国の経済にインフレ懸念がでてきたために
銀行の金利が引きあがる可能性が出てきたためです。

銀行の金利が引き上げられる、ということは
銀行に預金する人が多くでてきますので
株に投資する人が少なくなってきます。
これを予期したためにファンドのなかに
いち早く市場からお金を引き上げたところが出てきました。
株価指数が下がり、株価が下がったのには
このようなわけがありました。



当ページは、投資勧誘を目的として作成されたものではありません。
あくまで情報提供を目的としたものであり、一部主観及び意見が含まれている場合もあります。
個別銘柄にかかる最終的な投資判断は、ご自身の判断でなさるようお願いいたします。


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2004年5月12日(水)

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