イラストレーター・小泉鉄造さんが
明かしてくれる、株式投資の虎の巻

第223回
企業の寿命

企業は生き物ですから成長するのに寿命があります。
中国では白物家電は一般家庭にかなり普及しています。
冷蔵庫や洗濯機、テレビなどはない家のほうが少ないでしょう。
今までと同じものを造っていたら
消費者は買い替えの時にはもっと性能の良いもの、
目新しいものをほしがります。
ですから新機種を次々と作っていける企業でないと生き残れません。

また携帯電話などでも時代にあったもの、
性能のよいものに消費者は次々と買い換えていきますから
製品の寿命も短くなっています。
通信、通信機器、IT、ソフトウエア、サービス等は
業界内で生き残っていくには製品開発力と多大な資金が必要です。
このような事業に比べ港湾事業は安定しています。
多くの荷物を輸入輸出するには船積みになります。
製品を作る会社の
景気がいい企業だろうとそうでない企業であろうと
使わないわけにはいきません。
問題は荷物の量が増えるかどうかですが、
今後中国の成長に伴い貨物の取扱量は増えていきますので
安定して伸びていくことが考えられます。
安定成長ができる業種はインフラ関連です。
主に電力、ガス、高速道路等ですが
このほかにも多くの業種があります。
それらは、小売、金融、保険、証券、不動産、
運輸、食品、化学、石油、製紙、医薬、港湾、空港、自動車等ですが

中には競争の激しい業種がありますので
投資できる企業を選択することが必要です。
現在は業績が順調な業種に
鉄鋼、繊維、紡績機械、石炭等があります。
特に鉄鋼は現在業績では絶好調です。
後数年間は伸びていけるでしょう。
ですが心配もあります。
現在鉄鋼関係の企業は新しく高炉を次々と建設中です。
このために一部の製品では
2006年頃には需要に対して供給があまることが予想されます。
ですからこのときに
伸びていける企業といけない企業が出てきます。
その時には投資できる銘柄選びが必要となります。
また鉄鋼業界トップ企業の宝山鋼鉄は
香港や中国本土のB株には上場していません。
鉄鋼業界で仕事の奪い合いになったときには
宝山鋼鉄は勝ち残っていける企業のように思いますので
そのような企業の株が購入できない状態では投資が限られます。
競争をして仕事を取るのではなく
今ある仕事をこなしていくだけで精一杯の企業は
まだまだ業界自体伸びていけます。
電力需要は旺盛で
今年も大きな不足になる可能性がありますので、
事業を拡大していくだけで成長できます。
需要に供給が間に合うようになる時が
大きく伸びていける業種での寿命になります。



当ページは、投資勧誘を目的として作成されたものではありません。
あくまで情報提供を目的としたものであり、一部主観及び意見が含まれている場合もあります。
個別銘柄にかかる最終的な投資判断は、ご自身の判断でなさるようお願いいたします。


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2004年4月15日(木)

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