第186回
中国と日本の為替の関係
元の為替幅変動に関しては
他の国の通貨に対しても
自国の通貨に関して弊害が出てきている国もあります。
日本及びアジア各国の通貨に関してです。
中国が外国為替制度の見直しを始めたことで
今後、日本の円が上昇する可能性が出てきました。
日本に限らず韓国、台湾は
アメリカドルに関してドル安になることを食い止めるために、
為替市場への市場介入でドル高を阻止してきました。
結果的にはユーロがドルに対して20%きり上がったのに
日本の円は10%程度で済んでいます。
ですが、中国が為替での見直しを行ってきたことで
円高に対する不満が欧州でも出てきます。
全体にアジア圏内の通貨は割高だと見られ
今後中国の通貨が元高に進行したときには
投機筋がアジア通貨買いを仕掛けてくる可能性があります。
このように先行き楽観視は出来ませんが、
今回中国政府が通貨に関する柔軟な対応策を出したことで、
今後通貨でもメリットがでて来たことが
現実化しようとしています。
今後は中国の通貨元の変動幅拡大、
アジア通貨高の問題、投機筋の動きを見定めながら
投資を考えることになります。
確かに短期的に見ると
このようなことがクローズアップされますが、
長期的に見たときには中国の通貨は強くなると予想されますので
日本円に関しても元高になっていくでしょう。
そのときには株主は恩恵を受けることができます。
その恩恵を受けるためには
元高になる前に中国の株を購入しておいた投資家が
もっとも恩恵を受けることができます。
実際の中国の通貨、元兌換は2006年前後と考えられますが、
2006年といても今年は2004年の2月ですから
後1年と10ヶ月程度です。
その間に中国の株を購入しておいた投資家が
メリットを受けるでしょう。
1年と10ヶ月は人によっては長いと思えわれるかもしれません。
ですが、過ぎ去ってしまえばあっという間の出来事に思えるのが
人間の性(さが)です。
<次回に続く>
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