イラストレーター・小泉鉄造さんが
明かしてくれる、株式投資の虎の巻

第177回
アメリカでの個人破産

アメリカで個人破産が増えています。
個人破産する職業に多いのが、
IT関連、金融、広告業等のホワイトカラーの人達です。
右肩上がりを前提にした消費パターンを変えられずに
負債をかかえて破産しています。
全米の個人破産件数は160万件を突破し、現在増え続け、
米国のミドルクラスの家計はかつてなく弱くなっています。

・1970年のときのデータです。
一人で働いたときの年収は3万9千ドル。
これから住宅ローン、入用保険、保育費を引いた残りが
1万7800ドルでした。
1980年代の貯蓄額は可処分所得の10%ありました。
では、2003年の年収はどうでしょうか。
共働きで6万8千ドルと増えています。
ところが住宅ローン、等の固定費を除いた残りが
1万7千ドルとなっており、
この中から食費等すべてをまかなっていく金額となります。
これは1970年の1万7800ドルより低い金額です。

2001年度の貯蓄額も2%と、
1980年代の10%よりも低くなっています。
現在夫婦共稼ぎの家庭では
どちらか一人が働けなくなったときには
破産してしまうケースが多くなっているわけです。

ですが、ホワイトカラーのような高学歴の人達は
キャリアにこだわり、看護婦、教師、消防士、
などには就きたがらずに
人手不足となっているという矛盾も出ています。
ここで見たいのが就職事情ではなく、
1970年代と2003年代の年収から差し引いた
手元に残る金額です。

1970年代の年収で手元に残る金額は約45%程度です。
2003年には25%となっています。

これは例えば、月給で100万円稼いでいた人が
45%分月に使えるのなら45万円使うことが出来ます。
25%の場合なら25万円です。
月給が50万円の人なら12.5万円です。
(あくまで計算上の単純計算です。)
この中から固定費を除いた食費等すべてをまかなっていきます。

日本人は貯蓄率の高い国民ですから
アメリカ人のように2%ということはありませんが、
(本当にアメリカ人は手元にお金があったときには
良く使う民族でローンでも物をよく買います。)
それにしても2%は低すぎます。
何かあったときには即破産するパターンです。

<次回に続く>



当ページは、投資勧誘を目的として作成されたものではありません。
あくまで情報提供を目的としたものであり、一部主観及び意見が含まれている場合もあります。
個別銘柄にかかる最終的な投資判断は、ご自身の判断でなさるようお願いいたします。


←前回記事へ 2004年2月11日(水) 次回記事へ→
過去記事へ 中国株 起業 投資情報コラム「ハイハイQさんQさんデス」
ホーム
最新記事へ