第157回
2003年の株式市場を振り返って
2003年は香港株が上昇しました。
ハンセン指数は昨年1年間で34%上昇しています。
特に値上りが大きかったのはH株指数です。
H株指数は力強く152%も上昇しました。
2003年初頭には2000ポイント程度でしたが、
2003年終わりには5000ポイント強にまで上昇し
株価は約2.5倍になりました。
値上りのきっかけとなったのはQDIIの問題でしたが、
このQDIIの施行を待たずに
H株の株価は値上りしてしまいました。
この事はA/H株の倍率が縮まった事で証明されました。
H株が値上りしたのは今回だけではなく、
過去に何度かありますが、
その中でも中国本土の投資家に関係して値上りしたのは
過去に1回あります。
それは中国本土、中国人の投資家には購入できなかったB株が
2001年2月に外貨建てで
中国人投資家にも投資が解禁になったときでした。
中国人は同じ銘柄なら株価の安いB株を購入しようとし
結果、B株の企業の株価はA株の株価に限りなく近づいて
上がっていきました。
この時に本土株にも同時上場している企業が
香港市場のH株にもありましたので、
B株でも起きたことがH株でも起きることは想像できます。
この時、H株も少し株価が急進しましたが、
その後株価はしばらくして下がっていきました。
この時点ではH株市場の企業の改革、
リストラ問題が今よりは進んでおらず
企業収益が不透明だったのです。
しかしすでに、改革が進んでいたのは周知の事実ですから、
ここからは購入してもおかしくない水準でした。
本来はこのような時が本当の購入のチャンスなのですが、
購入した投資家は少なかったでしょう。
実際にH株企業の業績がよくなってきた昨年は
株価が上がってきました。
ここで株価上昇に繋がったのが2003年の香港、H株の株価でした。
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