イラストレーター・小泉鉄造さんが
明かしてくれる、株式投資の虎の巻

第135回
上海陸家嘴金融貿易区開発へ質問

同社に金融開発区の開発がいつ終わるのか聞いたところ
2015年目標だということです。
ではその後に開発していく土地がなくなるのか、と聞くと
親会社の上海陸家嘴集団有限公司から
別の土地の開発区を
まかされることになる可能性が大きいということでした。

現在は上海のほかに
北京でも不動産開発を行っている、といっています。
今後の収益は5〜6年は安定して上昇する予定だということです。

・20%程度の業績の伸びの予想だということですが、
 では何故20%程度と予想できるのか、を聞いたところ
 現在の契約書で判断するとこのような数字になる、
 ということです。

:今後の収益をどのように上げていくか?

・同区の開発が収益の柱になっていく
 ・今後住宅開発が同区で行われていくので
  こちらも利益に貢献する
 ・自前のリース物件も貢献、
  ただし全体で見ると金額的には低い
 ・ソフト開発団地を作り、こちらはレンタルにする予定


:現在銀行、保険会社に出資しているが
  今後も増やしていくのか?

・現在銀行では、浦東銀行、光大銀行、
  保険会社では、大衆保険、天安保険、等に出資しているが
  リターンが期待できるかどうかわからない。見極めていく。

これは今後、保険会社の収益は今後海外の保険会社、
他の保険会社の参入によって下がる可能性が大きいことと、
シェアーの低下が考えられることで
今は慎重に見極めているところだということです。


:上海万博が行われる地区の開発を同社も行うのか?

・同社にはその地域の開発権はない。
  従ってその地区の開発は他がやるので同社には関係がない。
  だが上海万博を行うことによって
  同社の地域での知名度が上がるので
  そちらのメリットが非常に大きい、ということでした。
 (上海万博が行われる地域の一部は
  上海陸家嘴金融貿易区に面した西北側に会場ができます。)

ですからこちらの方からの収益は望めません。
このほかに日本の森ビルが建てている
上海環球金融センターは2003年9月に工事着工再開、
2007年に完工予定です。
(ビルの高さは500メートルで高さでは世界一になります。)

同社の結論としては、
同社は上海金融商業エリアの国策的不動産デベロッパーで
中国政府はどうしてもここの開発を成功させなくてはなりません。
ここの開発がもし失敗した時には
中国の金融自体がだめになったときですから
中国自体が崩壊する時です。
この企業の発展自体は極めてスピードが遅く
(と、いっても早いのですが)
今後も国策が同社の収益を大きく左右させていくのは
間違いありません。
では私達投資家がこの企業に投資したとして
どのようなメリットが考えられるのでしょうか。

まず土地というものは大きさに限りがありますから、
増やすことは出来ません。
同社はこの土地の地主(土地自体は国のもの)ですから
その開発権が物をいいます。
例え2015年に同社の地域の開発が終わってしまったとしても
そこまでを投資期間、と考えることもできますが、
2010年以降、上海万博近辺までは同社の様子を見ておいて、
その後のことは中国の政策を見ながら決めていけばいいことです。

<次回に続く>



当ページは、投資勧誘を目的として作成されたものではありません。
あくまで情報提供を目的としたものであり、一部主観及び意見が含まれている場合もあります。
個別銘柄にかかる最終的な投資判断は、ご自身の判断でなさるようお願いいたします。


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