第129回
浙江高速道路の基本情報と感想
・浙江省の高速道路整備は2002年に537km開通し、
高速道路の総延長距離が1307kmとなっていて、
同社はそのうちの390km(約30%)を管理しています。
・高速道路のライセンスでの運用可能期間は30年です。
その後はまた再新の手続きとなります。
・財務状況は手元に現金で20億人民元(280億円)あり、
負債比率は27%で、今後の高速道路の拡張の資金は
銀行の借り入れで行う予定です。
・配当性向は60%を目指しています。
(この数字は純利益に対しての60%ということです。
今までの配当利回りは3%を維持していました。)
・今後は周辺ビジネスにも力を入れていきます。
(周辺ビジネスとは、ガソリンスタンド、サービスエリアの
事です。)
・同社は現在、滬杭甬高速
(上海−杭州−寧波、全長248キロメートル)の
拡幅工事をおこなっており、現在2車線を4車線にします。
片側4車線ですから両車線で8車線になります。
50億人民元を投資し、3期に分けて
浙江高速道路を拡張する予定で、2007年には完了予定です。
私が同社の社長の芳氏に質問した中で一番驚いたことがあります。
浙江省全体で、開通させる高速道路の距離数は約3000Kmです。
ですから浙江省の高速道路整備全体が
どのくらいの期間で全面的に終わるのか(開通)を
知りたかったのですが、
私自身は明確な答はできないものだとおもっていました。
今後10年後なのか、15年後なのか、
アバウトでもいいから知りたい、という気持ちだったのですが
答はきわめて明確なものでした。
浙江省自体の高速道路整備は2010年に終わらせる、
という答でした。
今後6年間の間に2000kmを完成させる、というのです。
2010年には上海万博があります。
それまでには全線を開通させます。
日本では高速道路運営を
民営化にするかどうかなどといっている間に
中国では高速道路運営を民間に任せて
(大株主は国が持っている場合が多い)います。
上場している高速道路運営企業は全部利益をだしています。
このことをマラソンに例えてみると
日本はスタートラインに並ぼうかどうしようかともめている間に
中国は走り出してゴールまで
後どのくらいでつけるのかのタイムがわかってきている、
ということです。
日本と中国では国の方針も動向も違ってきます。
ですが 高速道路運営に関しては
中国の方が1歩先にいっているように思えます。
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