第120回
日本円のリスク
私個人としては
株式投資に投資しないということは、
することよりもリスクがあると思っています。
株式投資でのリスクのほかに
海外での株式投資では為替のリスクの回避、ということが
ヘッジできることが考えられます。
これはどういうことか、といいますと、
日本では働いている限り報酬の給料は
当然日本円でもらう方がほとんどでしょう。
(外資系で働いている方で
米ドルやポンドで受け取っているような方以外は)
日本円で受けとって日本で日本円を使っている間は
さほど日本円に対しての為替変動は気になりません。
毎日の生活のなかで大根が安くなった、
あそこのデパートで安売りをやっていてお買い得だ、
などということが重要になってきます。
ですが、自動車業界や原油価格などは
日本の為替変動によって大きく利益が変わってきます。
これを個人のことで考えて見ますと、
農産物の需給率は日本は40%程度しかありません。
今の日本の通貨、円は強いですから
海外のものを安く輸入して安く販売できます。
ですが、もし日本の通貨が暴落したとしたらどうでしょうか。
円安が進んで、
例えば日本の通貨が300円まで下がったと仮定します。
ここで一例として大根の価格を見てみます。
今まで海外から10円で仕入れていたとすると、
日本の通貨が約三分の一に下がったときには
海外から仕入れるのに30円が必要になります。
このほかに海外旅行の場合ですと、
今まで10万円でいけた国があったとします。
この場合でも同じ国への海外旅行なのに、
その3倍の30万円が今度は必要になってきます。
10万円ならいけた海外旅行でも30万円だときつくなります。
まして家族3人の場合なら90万円が必要になってきます。
例えば年間所得が600万円稼いでいた人がいたとします。
その人が家族3人で10万円の海外旅行を計画した時には
30万円が必要です。
600万円の中での30万円ですから
収入に対しての割合は5%です。
ですが、日本の通貨の価値が三分の一になったときには
600万円の価値は三分の一になりますから200万円です。
旅行代金は逆に3倍になりますから
家族3人では90万円が必要です。
収入に対しての割合は45%に跳ね上がってしまいます。
もともと旅行は生活ができていて、
余裕のある金額ができた時にできることですから
この場合は旅行どころか生きていくのも大変になってきます。
このように日本がなるというわけではありませんが、
日本の通貨だけで資産を持っていると
このようなことが起きる可能性がある、ということも事実です。
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