イラストレーター・小泉鉄造さんが
明かしてくれる、株式投資の虎の巻

第113回
山低ければ谷浅し

H株指数先物が
香港市場で取引されるようになるということは
投資家にとってはこの先、
もしH株の株価が下がると思っているならば
先物で今売っておいて
先々思惑通りに下がったときに買い戻し利益を確定できます。
つまり、リスクヘッジがここで出来るということができます。

H株指数先物を行う時には委託証拠金が必要になります。
委託証拠金は契約価値の15%を委託証拠金水準で、
H株指数先物の委託証拠金は3万ドル以下となります。
1香港ドルを日本円で14円と計算すれば
42万円からできることになります。
H株指数先物は個人投資家にとっても魅力的でしょうが、
実際の効果を考えると
機関投資家にとって大きな魅力がある商品になります。

大きな金額を動かす機関投資家にとって
リスクは大きな問題です。
H株指数先物がヘッジ手段となるために
機関投資家の参加が広がる可能性が強いのです。
またハンセン銀行(コード:0011)は現在、
H株指数を基礎とする上場投信(ETF)の
売買準備を進めており、
早ければ今年末か来年初めに発売される予定です。
指数先物が売買できる国の株式市場は
グローバルスタンダード化が進んでいっている市場だという
証拠でもあります。 
そのような市場は大きく発展していくことが考えられます。

ですが、日本の投資家は、
日本の証券会社では香港市場での信用取引は規制されていて
売買することができません。
今回のH株指数先物も日本で購入し、投資することはできません。
もしどうしてもしたいのなら
香港の証券会社と直接取引きするしか方法はありません。

中国経済は好調を維持し、企業収益は伸び続けています。
1997年の時のような特別な事件に遭遇(通貨危機)しない限りは
今後大きく下がる可能性は少ないでしょう。
今のH株市場はまだ”山低ければ谷浅し”という状態です。

今後中国企業が成長していくならば
今年の年初から90%以上上昇した株価も
企業の利益が上がっていく限りは
PERも低くなりますから、
将来の業績を見ていくならば
今の株価が高いとはいえません。
今後株価が逆に上昇していく可能性が大きいといえます。



当ページは、投資勧誘を目的として作成されたものではありません。
あくまで情報提供を目的としたものであり、一部主観及び意見が含まれている場合もあります。
個別銘柄にかかる最終的な投資判断は、ご自身の判断でなさるようお願いいたします。


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