第90回
分散投資の宿命
分散投資を行う、という時に同じ業種に固めて投資するよりも、
将来性が見込めるいくつかの業種の企業の中から
投資できる企業を選んで
その企業の株を購入していくことが
リスクヘッジでは大きな役目を果たします。
投資する企業を決めるときには
その業界の将来性、企業自体の収益性、
株価の割高感、割安感、株式市場の動向、世界経済の動向、
などを判断したうえで購入していきます。
購入した銘柄の全部が
将来的に有望な企業として残っていけば
これほどいいことはありません。
ですが、投資した企業の中には当てが外れて業績が落ち込んだり、
企業自体の将来性に期待が持てなくなってくる企業だって
でてくる可能性があります。
例え同じ業界の銘柄の中でもずうっと延びていける企業もあれば、
頭打ちの成長で止まってしまう企業もあります。
このままではそのような企業が
将来性のある他の企業にとっては
投資効率を引き下げる原因になってしまいます。
つまり、この企業自体の存在が株で利益をあげる為には
足を引っ張ってしまいます。
こんな時こそ
この事態をなんとか改善していかなくてはなりません。
そのためにはこの企業の株を売却するか、
あるいはこのまま様子を見て、
改善していくのを神に祈るしかありません。
ですが、ここで神に祈ってもどうにもなりません。
本来の神に祈る、ということは
やるだけのことをやり尽くしたうえでのことです。
最善の努力を行って考えられることはすべてやりつくした、
後は人知では及ばない、先のことは本当に
”神に祈る、神のみぞ知る、”ということになった時に
使う言葉です。
この場合ではまだそこまでいっていませんし、
有効な手段だって考えられます。
こんな時こそ本当の意味での”株を売っていく、”という
テクニックが生きてきます。
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