第79回
オーシャングランドへの投資
同社の5年間の売上推移は年率で23%増、
同社の5年間の営業利益率の推移は年率で17%増でした。
・今後の業績の伸びは主力のアルミ押出し製品が2003年1月から
珠海工場が稼動したために生産能力が増しましたが、
将来の拡大需要を見込み今後も企業を買収し、
生産能力を上げていく、ということを
オーシャングランドの葉社長に聞きました。
・ステンレス事業部門は
中国でのステンレス需要の急拡大にともない
年間生産は10万トンで、稼働率は90%でした。
ですが今は四川省ハン枝花の工場での製造は
ほぼフル稼働の状態だということです。
・電気メッキ薬の製造も売上は順調です。
・今後も効率の悪い企業を買収し、
生産能力を伸ばしていくでしょう。
工場を新規に立ち上げるよりも
買収の方が経費が安く済みますので
お互いの企業にとってメリットがあります。
葉社長と話をしていて思ったことは
年齢のわりに落ち着いておられることです。
葉社長の年齢は現在は43歳、とのことでした。
本当に中国企業の社長の年齢では若い方が多いですね。
話の中で面白かったのは、
会議中に決定しなければいけない事案が
出てきたときの対応です。
まず、自分の意見は言わない、役員の意見に耳を傾ける、
その中で企業にとり、一番いい意見を取り入れていくのだが、
決定後に事業を興し、
その判断が大きく間違って失敗してしまったとしても
相手を追及しない。
そのことよりも、今後の対応、教訓に結び付けていくしかない、
と、いった柔軟な発想の持ち主でした。
グループの商業哲学は、
市場の環境において利用可能な広い商機上を捕らえ、
精力的に有利なビジネス・コングロマリットとしての
地位を確立することでした。
同社は確かに今後5年間、10年間は
20%成長していける可能性がありますし、
その可能性が大きい企業です。
ですから、超優良企業として
オーシャン・グランドの企業を見るのではなくて、
短期で5年程度の投資で見ていく必要があります。
5年たった時点で今後もさらにずうっと伸びそうであれば
後、5年間様子を見ていく、
そのくらいの気持ちだったとしたら
投資対象の企業として考えられます。
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