イラストレーター・小泉鉄造さんが
明かしてくれる、株式投資の虎の巻

第69回
北人印刷機械を訪れて

私は北人印刷機械を訪れる前には
果たして印刷会社が投資の対称になるだろうか?

と、疑問の考え方があったのですが、訪れてみて
今の中国ならではの発展の仕方を見たような気がしました。

日本では人件費への高騰により競争力がなくなっていますが、
逆に中国では人件費が安く、
優秀な労働者が多く存在しますから
いくらでも海外の企業と競争ができます。
外国の印刷機械の価格の三分の一、か
二分の一の価格で生産できる、ということです。

同社は印刷機械を製造する為の機械を
ドイツ、スイス、アメリカ、日本より
世界で一番いい機会を輸入し、
現在は新しい印刷機械を開発しており、
来年の印刷機械の展覧会の発表が
ヨーロッパのドイツのトロパーというところで
おこなわれるのですが、
今、出展に向かって最新の印刷機械を開発、製造していて
必ず上位入賞する、とがんばっていました。

同社は今のところは輸出が多くはないのですが、
2002年より輸出の拡大を考えており、
東南アジア、タイ、ベトナムを現在は視野に入れている、
ということでした。

新入社員の給料は1ヶ月1000人民元(日本円で約1.5万円)
製造の組み立ての5年間の経験がある人で
月給が3000元(約4.5万円)です。

同社は伝統的印刷技術が衰退しているなか、
情報産業の重要な一部になりつつある
新型印刷産業へとシフトしていっています。

何よりも同社の強みは中国最大の印刷機械会社、
だということです。
どの業種であれ、
トップ企業はその業種の中では一番ですから
他を寄せ付けない強みを持っています。

同業者でおいぬかれる心配がある企業なら話は別ですが、
同社の場合はトップを維持していける企業であることは
間違いありません。
中国国内で60%のシェアを誇っていることを考えると
同社がトップを譲ることはないでしょう。

今後3年、5年間は
同社は成長していくことは間違いないでしょうから
投資に充分に値するでしょうが・・・・

この分野は機に成熟産業でもありますので
10年、20年、という投資対象にはならないでしょう。

ですが、10年、20年後に印刷機械が
今後使われなくなって行くかというと
そうではありませんので、
取りあえず3年、5年間の同社の動向を見ていったうえでの
次の展開を見ながら投資を継続するか、を
考えていけばいいと思います。



当ページは、投資勧誘を目的として作成されたものではありません。
あくまで情報提供を目的としたものであり、一部主観及び意見が含まれている場合もあります。
個別銘柄にかかる最終的な投資判断は、ご自身の判断でなさるようお願いいたします。


←前回記事へ 2003年9月11日(木) 次回記事へ→
過去記事へ 中国株 起業 投資情報コラム「ハイハイQさんQさんデス」
ホーム
最新記事へ