第59回
ハルピン
ハルピンの町並みは私が予想していたとおりの街並みでしたが、
予想より多かったのが車の数です。
私は日本にいるよりは海外にいって
自分の知らない世界を見るのが好きなので
家族であったり、一人でも出かけたりするのです。
(時間の都合上そう多くはいけませんが)
ですから、テレビなどで旅行関係の番組は時たま見ています。
中国の場合は経済活動の拠点は今は沿岸部が主で、
所得の差も内陸部と大きく差があるのはその通りです。
ですが街並みの発展となると
大きく差があるとは言えなくなりつつあるように思います。
旅行関係の著者で下川祐次、前川健一、蔵前仁一、椎名誠氏の
最近の本を読んでいて思うのは
中国の内陸部での街並みの発展の昔と今の違いが
どのように変貌してきているのかが
適切に書かれているということです。
5年前とは違う、2年前とも違って
どのように、どの辺が発展してきている様子かが
旅行人ならではの素直な視線で書かれています。
つまり統計学上では表しきれない生の情報が多く存在します。
そして投資を考える上でもはずせない情報です。
統計では計算できる範囲のことを数多く集め
そこから答えを導いていくことですが、
計算できないことも実は多くあるというか、
実際は計算できないことの方が無限に近く存在します。
統計やリサーチだけでことが足りるなら
それを専門にしている人が株式をしたなら
全員が資産家になっているはずです。
もちろん統計やリサーチも必要ですが、それを行ったうえで
見えない部分をも把握していくことが大事になってきます。
そうすれば成功する確率はドンドン高くなります。
株式では現在の市場の株価や、企業の動向が一番大事ですが、
そのほかにもおおきな時代の流れや宗教の違い、
歴史の中での先人の残した知恵などから学ぶものも多いはずです。
なお、最近の出版物では
邱永漢氏の「中国の旅、食もまた楽し」が
中国の歴史、中国人の人間性、食の勘所、
旅の雑誌としても面白く読んだ一冊です。
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