第353回
糖尿病食、危険な落とし穴!
通常、食べ物から吸収され
血液中に取り込まれた糖分は、
すい臓から分泌される
インシュリンの働きによって、
細胞の中へと運ばれ
エネルギーとして利用されます。
このとき、血液中のカリウムも
実は、糖分と一緒に
細胞の中へと運ばれていきます。
つまり、糖尿病のように
インシュリンの分泌量が不足したり、
すい臓の働きが衰えている状態では、
血糖値だけでなく、
血液中のカリウム濃度も正常値より
高くなっている可能性が考えられます。
一般に、糖尿病に罹ると
身体が疲れる、根気がなくなる、
だるいなどの症状が現われてきますが、
主な原因は、糖分が細胞へと
スムーズに運ばれなくなって起きた
エネルギー不足の状態によるものです。
しかし、上記のような
血液中のカリウム濃度上昇による
神経や筋肉への刺激不足の影響があることも、
否定はできません。
また、病院などで
糖尿病の診断が下されると、
カロリーを落とすように
厳しい食事制限や
運動療法が課されるときがあります。
しかし、あまりに厳格な
糖分の補給制限やヤミクモな運動は、
低血糖による事故に繋がる恐れがあります。
特に気をつけて戴きたいのは
糖尿病の薬を使用している方々で、
血糖値が50mg/dl 以下の状態に陥ると
脳の中のブドウ糖が急激に減少して
昏睡状態を呈するようになることを考慮すれば、
過度の減量、食前・空腹時など
血糖値が大幅に低下している時間帯の運動や散歩は、
やはり厳禁と考えるべきでしょう。
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