第178回
「身も心も、冷えた子供たち・・・」
ある調査によれば、
最近の子供たちの体温は
以前と比べると1度以上も
下がってきているのだそうです。
人間の体温には至適温度というものがあり、
高すぎても低くなりすぎても
どちらも身体にあまりよくはありません。
例えば、温泉やサウナなどに
長い時間入って
体温が38度以上になると、
急激に血液の粘度が増してきて
血栓が出来やすくなったりします。
逆に、36度以下に体温が下がれば
冷え症などの症状が出やすくなるだけでなく、
体内の生理学的反応を調節している
酵素の働きも悪くなって
想像もつかないところに悪い影響が出てきます。
ここ10年ほどで、
アトピー性皮膚炎や
アレルギー性鼻炎の子供の患者さんの数が
やたらと増えてきていますが、
それもこういったことと
何か関係があるのではないのではないでしょうか。
アトピー性皮膚炎の場合でも
表面上は炎症を起こしている状態に見えますが、
実際は身体の内側が冷えて
胃腸の働きが悪く
低体温になっている子供たちが多く、
それらが改善されて
正常な状態まで戻ってくると
アトピーの症状までよくなってくるケースは
たくさんあります。
低体温になる大きな原因の一つには、
まずジュース・アイスクリーム・果物などの
冷たい食べ物の取り過ぎが考えられますが、
中医学的に見れば
過度のストレスや精神的な緊張による
「心の冷え」が
根本的な原因になっている場合が
意外と多いものです。
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