第66回
水分の取りすぎで、食中毒に?
食中毒というと
レストランや飲食店などでの
食事が原因のことが多いのですが、
家庭の食事でも起こる可能性があります。
とくに、家庭では
症状が軽かったり発症者が少ないため、
ただのカゼや寝冷えなどと間違えられてしまい
食中毒とは気づかずに
重症化して死亡してしまうことがあります。
また、井戸水を使用している家庭では、
知らないうちに水源が汚染されてしまい
水が原因で食中毒になることもありますから、
井戸水の水質にも
ときどき気をつけることが必要です。
梅雨のようなジメジメした季節には、
O−157などの細菌性の食中毒が起こりやすく
たいへんな事態を招くことがあります。
しかし、その大半は
食物の腐敗を抑えたり
胃腸の働きを高めたりすることで
ある程度は防ぐことができます。
例えば、日本ではこの時期に
ワサビ・紫蘇・生姜・すだち・食酢・梅干しなどを
生の食物の保存によく使いますが、
これらのものは
細菌の増殖を抑え腐敗を防止したり
薬味として食欲増進や消化を助ける作用があります。
さらに、胃を刺激することで胃酸の分泌を増やし
胃の中の殺菌効果を高める働きもあります。
また、夏のような暑い季節には
水分を補給することは非常に大切なことですが、
あまり水分を取りすぎると
胃液が薄まりすぎて
胃の殺菌効果が落ちてしまうため
食中毒にかかり易くなることもあります。
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