服飾評論家・出石尚三さんが
男の美学をダンディーに語ります

第815回
心を美しくするオーデコロン

ふだんオーデコロンを使っていますか。
私は上着を羽織って外出するような時には、
まず例外なくオーデコロンを使う。
これはもうむかしからの習慣のようなものです。

世の男は大別して、
オーデコロンを常用する者と、
そうでない者とがいます。
これすなわちおしゃれの分水嶺(ぶんすいれい)、
とは申しません。
でもおしゃれであることの、
ひとつのヒントではあるでしょう。

朝起きて顔を洗う。髭を剃る。
この時にアフター・シェイヴ・ローションを
つけるかも知れません。
もしアフター・シェイヴ・ローションに
良い香りがついているなら、
これもまた広い意味での
オーデコロンと言って良いでしょう。

さて、そのアフター・シェイヴ・ローションの香りが
好きか、嫌いか。
この辺りが出発点になります。
つまり2、3使い較べて、
自分が本当に気に入る香りを選べば良いのです。
次に、いよいよオーデコロンを選ぶとしましょう。
ごく単純にいえば、
愛用のアフター・シェイヴ・ローションと
同系統の香りを選べば良いのです。
端的な話、同じ銘柄のオーデコロンでも良いわけです。

つまり、すぐにアフター・シェイヴ・ローションに
はっきりと香りがある場合、
別系統のコロンでは
混乱を来たす可能性があるからです。
もっと極端な場合には、
好みのアフター・シェイヴ・ローションを
売場に持参して、
それを参考に選択すれば良いのです。
オーデコロンは実際にはどれも良い香りで、
素人は必ず迷ってしまうものなのです。

迷うといえば、種類にも迷う。
パルファンがありトワレがありコロンがある。
いったい何がどう違うのか。
なに、そんな名称まったく気にすることありません。
要はオンスに対する値段で判断して下さい。
オンス当りの値段が高いほど、香料の濃度が高い。
つまり高い値段であればあるほど、
香りが長く続くということなのです。
身体の姿勢を正しくするのがネクタイであれば、
心の姿勢を美しく保とうとするものが、
オーデコロンの役割なのです。


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