服飾評論家・出石尚三さんが
男の美学をダンディーに語ります

第814回
幸福(しあわせ)の鳥寄せ名人になろう

バードコールを知っていますか。
もちろん「鳥寄せ」のことですね。
鳥が友だちを呼ぶときの鳴声。
これがバードコール。
鳥が鳴くとその声を聴いて仲間が集ってくる。
そしてここから鳥をまねて
そっくりに鳴くことも、バードコール。
むかしはそんなバードゴールの名人がいたのでしょう。
でも、そんな芸当は
誰にでもできるわけでもないので、
考えられたのが、鳥笛。
この鳥笛もまたバードコールの名前で呼ばれるのです。

そしてまたバードコールには
実に様ざまな種類があります。
ゴム袋が付いていて、
ちょっとラッパに似た構造のもの。
掌のなかにすっぽりと入ってしまう、
小さなバードコール。
木の枠のなかに金属棒が入っていて、
これを微妙に回すことで、
鳥が鳴いているような音が出る。

一方、簡単な笛のような形で、
口で息を送ると、
鳥の鳴声になるものもあります。
これはむしろ“バード・ホイッスル”と
呼ぶべきかも知れません。
たまたま私が見つけたバード・ホイッスルは
カッコーを呼ぶための笛です。
どこから見ても木の枝にしか見えない素朴なデザイン。
イギリス製で、1本1000円。
「ギャラリー・B・B・E」
(TEL 3443-4513)で売っています。

バード・ホイッスルを持って野山に行きたい。
カッコーか、なにか鳥が集まってくるかも知れません。

カッコーはその鳴声から
つけられた名前なのだそうです。
漢字では郭公ですね。
これはもと中国語で、中国でもその鳴声が
こんなふうに聴えるからだと言います。
そういえば英語も“クークー”cuckooで、
同じく鳴声から来ています。

カッコーは「春を告げる喜びの鳥」という、
イメージがあります。
これはイギリスの詩人、
ワーズワース(1770〜1850年)が
カッコーを賛する詩を書き、
そのなかで使われた表現なのです。
それ以前にはなぜか
不吉な鳥とされることがあったとのこと。
鳥ひとつとってみても
受け取り方で大きく違ってくるものなのです。


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