第662回
てのひらの焚火用品
ふだんからライターを持ち歩くことがありますか。
私はなぜかライターに興味があるのです。
もちろん点火器のほうのライターですよ。
「なぜか」とわざわざ言ったのは、
ほとんどライターの必要がないからです。
ふつうタバコとライターで一対、
という感があります。
タバコに火をつけるためにライターが手離せない。
でも、私はタバコを喫わない。
生まれてこのかた一度も喫ったことがないのです。
それはともかく、
また、ちょっと良いライターを見つけてしまいました。
ミシュランのライター。
「ミシュランの三つ星」で知られる
あのミシュランです。
銀座、松坂屋(TEL:3572-1111)の
「モノショップ」で、1260円也。
円柱形で、掌のなかにぴったりと収まる大きさが
気に入っています。
ポケットにも鞄にも
それほど邪魔にはならないでしょう。
ガス注入式ですから、
なくなれば再注入可能です。
このミシュランのライター、
ふたの頂上に磁石が付いています。
いつ、どこにいても東西南北が分る。
なんとなくアウト・ドアに似合いそうなところがあります。
いや、実際に便利です。
というのは「ターボ・ジェット式」なので、
強風のなかでも炎が消えないのです。
ここから私の小さな夢が拡がってゆきます。
野外で焚火がしたいなあ。
最近、焚火のできる場所は少なくなってしまいましたが、
それでも焚火用のコンロ?を使えば、
大地を汚すことがありません。
焚火はいいものです。
人の心を太古の昔に還らせるところがあります。
今は便利な着火剤がたくさんあります。
でも私の気持としては
マッチ1本と新聞紙1枚で、
完全な火を立上げたいのです。
こんなに素晴らしいことはない、
と勝手に思い込んでいます。
今度ぜひ、マッチの代りに
このミシュランのライターを使って、
新聞紙から枯葉や小枝に火を移したい。
焚火を見ながらゆっくりと
ブランデーを飲んでみたいのです。
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