服飾評論家・出石尚三さんが
男の美学をダンディーに語ります

第462回
下着健康法

ロングジョンズという言葉を知っていますか。
これは下着を意味する英語です。
ことに「モモヒキ」のこと。
もっとも長袖の下着を指すこともあります。
そこであらためて
「ロングジョンズを穿いていますか?」
今現在、日本人男性のロングジョンズ普及率は
いったいどの位なのでしょうか。

私はロングジョンズを穿いていません。
というよりも、私の下着は1年間通して、
ほとんど一定なのです。
ブリーフかトランクス、
Tシャツを着るのか着ないのか。
ざっとそんなところなのです。
これは自分のスタイルというよりも、
単なる習慣なのです。

知人のひとりにKさんがいます。
Kさんの1日は早朝の散歩からはじまります。
Tシャツとショートパンツ姿で歩く。
「寒いでしょう?」
寒いのは最初だけ。
歩いているうちに暖かくなってきますよ。とのこと。
ついでながらKさんの家では
暖房を使っていないとのことです。
まあ、極端かも知れませんが、
Kさんみたいな人も世の中にいるんです。

さて、ロングジョンズの話に戻りましょう。
私はどちらかと言えば、寒がりです。
でも、不思議に足もとはそれほど寒くない。
逆説的な言い方かも知れませんが、
これは股引きを穿いたことがないことと
関係があるのではないでしょうか。
たぶん長い間に鍛えられたのでしょう。
先に「習慣」と言ったのも、そのためです。

もし健康第一に考えるなら、
下着は適度に薄いほうが良い。
ただし上に重ねるもので上手に体温調節をする。
「下に薄く、上に厚く」が服を重ねる場合の原則でしょう。
つまり健康でもあり、おしゃれでもあるのです。

でも、今すぐロングジョンズを脱いだなら、
たぶん風邪をひくでしょう。
「習慣」をつくるのですから、
ゆっくりと時間をかける必要があります。
秋から冬にかけて、少し寒くなりはじめてから、
少しづつ練習をしてみてはいかがでしょうか。
そもそも日本はそれほど寒い国ではないのですから、
ロングジョンズはそれほど必要ないのかも知れません。


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