第232回
俳句はお好きですか(4)
句会をやったことがありますか。
俳句を詠む会。
自分なりに多少とも練習ができると、
やはり腕だめしをやってみたい。
これは人情でしょう。
そんな時にも句会はぴったりです。
私にとっての俳句はまったくのおあそびですから、
句会ももちろんあそびで良いと思います。
なにも固くならず、
自分たちで楽しめる句会にすれば良いのです。
とりあえず時間と場所を決めて、何人か同好の士が集る。
もし、できることなら宗匠がひとり居たほうが良いでしょう。
俳句の先生ですね。
先生が題(季語)を出して、
一定の時間までにみんながそれについて詠むわけです。
もちろん時と場合によっては、
仲間同士で順番に宗匠役となる方法もあるでしょう。
みんなの俳句が集ったら、採点をする。
その日の俳句のなかで
もっとも優れていると思われるものが、天(てん)。
1等賞というわけです。
最初、作者名を伏せておいて、皆で寸評を行い、
好き勝手なことを言い合うのも面白いものです。
一応、評と採点が決ったところで、作者名を発表する。
この時にも爆笑がわいたりもします。
あとはもう、飲んだり食べたりの
気楽な宴会へと移ってゆくことが多いでしょう。
句会に似たものに、連歌(れんが)があります。
少し気取って「歌仙を巻く」と言うこともあります。
これも何人かが集ってやるものです。
「連歌と盗人は夜が良い」という言葉があって、
これもたいていは夜に開かれます。
ひとりが上(かみ)の句(五七五)を詠む。
と、次の人が下(しも)の句(七七)を詠む。
このふたつを一対としてひとつの句と考えるわけです。
一種のしりとりであり、共同製作であります。
ふつう三十六句が単位とされるところから、
「三十六歌仙」と呼ばれることはご存じでしょう。
もっとも昔は、百句が単位であったそうですが。
まあ、それはともかく
俳句ひとつでも楽しい遊び方はたくさんあるということです。
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