服飾評論家・出石尚三さんが
男の美学をダンディーに語ります

第225回
自己体操やってみませんか

身体を動かすことはお好きですか。
私自身は身体を動かすことはほとんどしていません。
そもそもスポーツが苦手というのだからお話になりません。
しかも私は居職にして、座業。
つまり、ほとんど家に居て、机の前で本を読んでいるか、
ごくたまに原稿を書くという生活なのです。
身体に良いはずがありません。
でも今、60を目前にして健康そのものです。
四十肩五十肩とも無関係です。
身体に悪いことばかりしているのに
自分でも不思議で仕方がありません。

ただ、体操らしきものをすることはあります。
名づけて、自己体操。
まったく自己流の体操であるから、自己体操。

朝、起きるとすぐに腰を回転させます。
両足を肩幅くらいに開き、
左右の手は軽く腰の後に当てます。
目を閉じ、ゆっくり深呼吸をしながら、腰を回す。
右回転、左回転、右回転、左回転・・・。

腰の中心で、円を描くつもりでやっています。
簡単この上なし。
でも、より完全な円、より大きな円を描こうとすると、
けっこう身体を動かした感じになります。
だいたい10回づつ右回転と左回転を繰返し、
疲れたら止めます。

疲れたら、止める。
どうもこれが私の主義?のようです。
無理をするほど勤勉な人間ではないのでしょう。
だからなにごともストレスが少ないのかも知れません。

それからまた、手の上下運動をすることがあります。
両手を頭の後ろで組む。組んだ両手を上下させる。
ただし背をはっきり伸ばし、
肘を可能な限り後へ反らした状態で
ゆっくり深呼吸とともに上げたり、下げたり。

これは座ったままでもできますし、
立った状態でも可能です。
単純ですが、これも疲れるまでやると、
頭の空気が入れ換わって、すっきりします。
肩や首が軽くなって、もうひと仕事しようかな、
という気分になってくるでしょう。
なにかひとつ、自分で納得できる自己体操を持っているのは
良いことだと思います。


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2003年5月6日(火)

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