服飾評論家・出石尚三さんが
男の美学をダンディーに語ります

第174回
イージー・オーダーは得か損か

「パターン・オーダ」という言葉を聞いたことがありますか。
実はこれ、イージー・オーダーのことなのです。
イージー・オーダーについては説明不要でしょう。

ことにフレッシュマンの場合、
プレタポルテ(既製服)で充分です。
ただし体型的にどうしても既製服で
フィットしないというのなら、ひとつの方法でしょう。
オーダー・メイド(注文服)となると
最低でも一着20万円位からで、
かなり高価なものになってしまいます。

イージー・オーダーといえば、
既製服と注文服の中間という印象があります。
しかし実際の生産工程はかなり既製服に近い。
というよりも既製服の生産ラインに、
いかに特別のパターン(型紙)を入れるかという結果なのです。
今はほとんどの場面でコンピューターが使われています。

それはともかくイージー・オーダーでは
ある程度の制限があることを、頭に入れておくことです。
もしイージ・オーダーと上手につき合おうとするなら、
まず下準備が必要です。
店頭にはたいてい仕上り見本が飾ってありますから、
これをじっくり眺めること。
サンプルのスーツの良し悪しを見極めてから、
注文すれば失敗が少なくなるでしょう。

さて、いよいよ地選びですが、
店に行くには必ずスーツ着用で。
そのほうがお互いに完成スタイルを想像しやすいからです。
生地によってそれぞれ仕上りスーツの値段が違ってきますから、
これは各自予算に合わせて下さい。
ただし最初の一着はダーク・トーンの無地をおすすめします。
ウール100%のものなら、まず問題ありません。
とくに有名メーカーだけのものが最良というわけでもありません。
二者択一で迷ったなら、参考にするという程度で良いのです。

とにかく最初の一着を作ってみること。
その仕上りや着用感を体験して、
二着目をどうするか考えても遅くはないでしょう。


←前回記事へ

2003年3月16日(日)

次回記事へ→
過去記事へ 中国株 起業 投資情報コラム「ハイハイQさんQさんデス」
ホーム
最新記事へ