石原新さんが歩む21世紀型日本人ビジネスマンへの道

第95回
高くても欲しければ買います

私どもが台湾に住むようになって
まだ4年しか経過していませんが、
街並みや暮らしぶりは随分変わったような気がします。

買い物を例にとって見ると、
私どもの住む天母(てぃえんむー)近辺では、
来た当時はスーパーマーケットといえば、
高島屋の地下に入っていた「いなげや」か、
香港系の「頂好(Welcome)」、
日台合弁の「松青超市」ぐらいしかありませんでした。
「いなげや」などは何となく
「いなかのスーパーみたいだなぁ」と感じたものです。
また、松青超市でアイスクリームを買うと、
輸送中に一旦溶けてまた固まったのがわかる、
というような商品管理状態でした。

ところが、市内では2001年の暮れに、
「微風廣場(Breeze Center)」、
「京華城」という二つの大型ショッピングモールがオープン、
ちょっと間をおいて2003年暮れには
世界一ののっぽビルの下に「台北101購物中心」がオープンし、
うちのかみさんなどは毎週末に、
「今日はさてどっちに買い物に行ったものか」と悩んでいるほどです。
天母でも、高島屋から「いなげや」が撤退した後に、
101にも入っているシンガポール系の
「JASONS MARKET PLACE」という高級スーパーがオープン、
また、新光三越百貨も進出してきました。
「松青超市」に至っては昔撤退した「頂好」と同じビルの地下に、
いま風の内装で再出店しましたが、
落ち着いた雰囲気の店内に、
「今まではいったい何だったのか?」と目を疑うほど充実した
日本の商品が陳列されています。

昔ながらの「士東市場」や「南門市場」といった
個人商店の集まった場所も相変わらずごったがえしていますが、
週末の百貨店の地下も大変な賑わいです。
これはやはり台湾の人たちが
どんどん豊かになっている証拠だと思います。
今までの、「とにかく安けりゃいい」といった購買スタイルから、
「高くても欲しければ買う」スタイルに変わってきたことで、
インテリアやペット用品といった嗜好品分野でブランド力を持った
日本製品が売れるチャンスがどんどん広がっており、
進出や出店の問い合わせが増えてきているところです。


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2005年6月17日(金)

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