石原新さんが歩む21世紀型日本人ビジネスマンへの道

第77回
どのくらい儲けたいですか?

27%、11%、2%。これらは一体何の数字かわかりますか?

実は、米マイクロソフト、キャノン、ソニーの
直前の四半期か前年度の純利益率を示しています。
会計用語の定義を正確に説明するのは難しいので
ここでは省きますが、
「結局いくら儲かったのよ?」を示す指標だと思ってください。
勿論数字が大きいに越したことはありませんが、
マイクロソフトさんはチト儲けすぎだと思いませんか?

今から4年ほど前、
私が台湾小倉の総経理になってしばらくは
まったく売り上げが上がらず、
資本をどんどん食いつぶしていく厳しい日々が続きました。
総経理といっても名ばかりですから
どうやって会社を経営したらよいのか思い悩み、
経営本を手当たり次第に読みあさりました。

そのなかの一冊に、
(株)スター精密の社長さんだった故佐藤誠一さんが書かれた
「野望と先見の社長学」という本がありました。
冒頭で社長の役割を述べている段で、
「利益を出していない経営者は、
舗装の立派な表通りを歩く資格はない。
(税金を払っていないのだから、)
でこぼこ道の裏通りをそっと歩いてほしい」
というくだりがあり、肩身の狭い思いをしたものです。

純利益は、当該期間中に支払うべきと評価された
法人税や住民税等の税金の額を差し引いた後のものですから、
少なくともこれがゼロ以上であれば
経営者として道の真ん中を堂々と歩けます。
しかし、昨今の株主の要求はもっと厳しく、
利益が上がっていても継続的な成長の可能性を見せられないと、
あえなく更迭されてしまいます。

私の今の会社は、
規模の拡大とともに利益が上げられる体質になってきています。
私自身、本年の最低目標を純利益率で5%に置いています。
将来は10%(キャノンさん並)にするのが夢です。
それ以上になったら、将来の世の中に役立つための
積極的な研究開発投資を行いたいと思っていますが、
捕らぬ狸の皮算用より、今が大事ですね。


←前回記事へ

2005年5月24日(火)

次回記事へ→
過去記事へ 中国株 起業 投資情報コラム「ハイハイQさんQさんデス」
ホーム
最新記事へ