| 第54回ソフトウェアの時代
 日本へ久しぶりに出張した私は、「すごい、すごい」を連発していました。
 例えば、明日福島県で午後12時からお客さんと会食する予定なのだが、
 オグラ技研のある長野県からは何時の電車に乗って、
 どこで乗り換えて料金はいくら?とか、
 今日は打ち合わせが早く終わったから
 カジュアルのズボンを新調したいのだけれども、
 蒲田のユニクロは夜何時までやってるの?とか、
 友人の会社の株を少し持っていたのだが買い戻したいというので
 譲渡契約書にサインし、その場で譲渡金額を振り込んでもらって、
 自分も携帯電話で銀行口座にアクセスし、入金を確認...。
 以上のことは、すべて携帯電話のコンテンツサービス
 (NTTドコモのiモード、AUのEZwebとか)によって
 実現されています。
 私が「すごい」といっているのは、
 確かにこのようなサービスは以前からありましたが、
 日本ではこれらがもはや「当たり前」となっており、
 品揃えや内容がどんどん進化していっていることです。
 日本の携帯電話の普及率は昨年4月時点で70%弱くらいですが、
 台湾の方は既に100%を超えており
 一人一台以上持つ時代になっています。
 しかし、台湾での用途は依然として通話が主体で、
 上に書いたような便利さはほとんど感じません。
 アップル社の携帯音楽プレーヤー(iPod)が売れています。デザインが良いこともありますが、
 ハードウェアの性能面
 (記憶容量・小型薄型化・消費電力等)だったら
 日本メーカーの方が勝っていると思います。
 ではなぜiPodなのか?
 それは、「使いやすさ」
 および「新しい使い方」の提案があったからです。
 前者は、例えばiPodをパソコンにつなぐだけで
 極めて簡単にたくさんの楽曲を移し替えて楽しめることであるし、
 後者は、例えばインターネットを介して
 気に入った楽曲を一曲単位で購入して聴く、という楽しみ方です
 (後者は日本ではまだ実現していません)。
 ただソフトウェアの優劣では米国にやはり適わないのかというと、
 携帯電話用ソフトウェアでの日本の進化をみれば、
 そんなことも無いと言えるのではないのでしょうか?
 |