石原新さんが歩む21世紀型日本人ビジネスマンへの道

第38回
海外に骨を埋められますか?

私のコラムのタイトルをつけてくださったのは
他でもない邱さんですが、
もともとは「日僑の時代」という
ご自身の著作タイトルから来ています。

この本のもととなる雑誌への連載が始ったのは
1994年7月だったそうですが、
当時の為替レートは、
1995年4月には1ドル=80円を割り込むまでに円高が進みました。
加工製品の海外輸出により発展を遂げてきた国内の製造業は、
コスト圧力のために軒並み海外(当時は主に東南アジア)に
工場を移すことを余儀なくされ、
「産業空洞化」の危機が声高に叫ばれた時期でした。

この本には、そのような企業の海外進出が一過性のものではない、
現地に根を下ろすもの(土着化)になることを予見し、
そのような世の中の変化にともない
海外に駐在を命じられることをむしろチャンスととらえて、
日本人としての経済的成功体験を
海外に広める役割を進んで買ってみてはいかが?
ということが書かれていました。

私がこの本を手にしたのは、それから8年後の2003年でしたが、
脅威の対象が円高から安い中国の労働力に変わっただけで、
本質は何も変わっていないように思えます。
「もしもしQさんQさんよ」の
第1843回「日僑によって中国はこれからが本舞台」で、
「これから日本人のお手並み拝見」と書かれていますが、
出稼ぎという意味では、
日本人は本当にまだまだこれからだと思われます。

なにしろ、華僑や他国からの移民たちは、
「国を追われて海外に逃げ出したり、
国内で食いっぱぐれて海外に出稼ぎに出る人が多い」ので、
失敗したら帰るところがなく、気合の入り方が違うからです。

私も台湾に移住してから丸4年が過ぎ、
現地資本会社を経営するようになってやっと、
ささやかではありますが、
本当の意味での高い給料を貰うことのプレッシャーや、
将来の身の振り方に真剣に悩むようになってきました。
その前に、今年の目標を達成しないと来年がありませんが・・・。


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2005年3月29日(火)

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