第17回
工場は自前?、それとも外注?
銀行訪問の後、
我々が訪問したセンサーテック社の工場は、
新竹科学工業園区内にありました。
ビンセント李(リー)から、
工場長の陳(チェン)さん他幹部を紹介してもらった後、
工場を見学させてもらいました。
それまで同社のいろいろな製品製造を
一手に引き受けていただけあって大きな工場でしたが、
ちょっとがらんとした感じだったので訳を聞いてみると、
つい最近中国大陸にも製造拠点を設けたとかで、
生産量を調整している、とのことでした。
我々が確認した買取設備は、だいたい製造1ライン相当のもので、
センサーテック社はこのラインを使って
センサーモジュールの試作や少量生産を行い、
大口の注文については、イーサン社という、
外注業者を使ってさばいていました。
そのイーサン社は、
雑居ビルのワンフロアを借り切っていましたが、
工場といえば
「広い敷地にでっかい建物」を想像していた私にとっては、
若干拍子抜けする店構えではありました。
我々を出迎えてくれた黄(ファン)社長はよくしゃべる人だなぁ、
というのが第一印象でした。
技術出身ですが、
ビジネス全般のことも全て一人で決めているらしく、
台湾小倉に対しても
センサーテック社のときと同様のサポートを
継続してくれることを約束してくれました。
また、業績の方が順調に伸びているので、
近々工場の拡張を考えており、
スペースを探しているとのことでした。
場所は新竹のそばの竹北というところで、
我々をその候補地にまで案内してくれました。
その場所は、まさに開発途上、といった感で、
高速道路脇のだだっ広い空き地に
建築中のビルがいくつも並んでいました。
自分たちで工場用地を確保するのではなく、
センサーテック社と同じように
イーサン社に加工を委託したほうが良いのかどうかを判断するため、
私は早速委託加工費の見積をお願いすることにしました。
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