石原新さんが歩む21世紀型日本人ビジネスマンへの道

第6回
走りながら考える・・・?

紆余曲折はあったものの、
結局わがオグラ技研は「当初の予定どおり」、
日本円にして約2億円でその事業を買い取りました。
顧問弁護士のマリアさんは
Thanks Giving Holidaysの合間を縫って、
驚異的なスピードで広辞苑ほどもある分厚い契約書を完成させ、
11月末には両社がサインを済ませました。

これは余談ですが、
米国弁護士と一緒に仕事をさせてもらったのは
その時が初めてでしたが、
とても仕事が速くまた正確、
交渉にあたっての気配りも申し分なく、
このことは私の印象に後々まで強く残りました。

オグラ社長の判断が正しかったのか、正しくなかったのか、
後からどうこう言うのは結果論になってしまう、
という見方もあります。
一方で、人間はしたことの結果からしか学べない、
という意見もあります。
私はその後、実際に自分が会社経営に関わっていく過程で、
そのときの意思決定のあり方を
ことあるごとに反芻することになるのでした。

さて、当時の私たちには
後ろを振り返っている余裕はまったくありませんでした。
技術移管・営業移管・製造移管・・・と、
やるべきことはてんこ盛りにありましたが、
まず真っ先に手がけるべきは、
撤退を表明していたセンサーテック社の
残注文を引き継ぐ受け皿を、早急に台湾に設けることでした。

親会社には何十年も前に
合弁で設けた現地会社が既にありましたが、
自立化を目指すオグラ社長は、
子会社を自前で設立することにこだわりました。

そこで、オグラ社長と私はこれにメドをつけるべく、
早速台湾に飛ぶことになりました。


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