今まさに芽吹こうとするアジア株を
アジア株研究家・平田さんがレポートします

第149回
インドネシアの株式市場

この国の島の数や言語の多さなどは半端ではありません。
しかし1.9億人が住むこの国の発展は
アジア全体へ大きな影響力を持つ時代が来ると思われます。

政治は不安定でまだまだ国内紛争は続くようです。
インフレ率が多く、ジャカルタの治安は良いとはいえないのですが
新しいショッピングセンターがオープンしたり、
株式市場の活性化策が取られたりしています。
2003年現在のこの国の経済情勢は悪くはないのです。

この国は電子・半導体産業の成長の波に乗れませんでした。
よって経済のグローバル化による波から取り残されています。
1997年のアジア危機から5年経過し、
韓国・マレーシア・タイが急激な回復を遂げたのに対して
この国はまだ当時を上回る生産をあげることができていません。

マレーシアの株式市場には331社(2002年末)が上場しています。
株価は外国人投資家の集まり具合によって大きく変動します。
英語による情報公開はまだ限られ、
インターネットの普及もまだあまり進んでいません。

クロー・ニーキャピタリズムと言われる言葉があります。
1997年の通貨危機の際、
インドネシアの華人資本が
巨額の資本逃避を行い、主にシンガポールに資金を移しました。
全ての華人資本ではなく
スハルト・ファミリーに絡んだクロー・ニー(サリム一族など)
などが主であり、
地道にやっている華人はシンガポールに逃亡しても
落ち着けばすぐに戻っていきました。

この時、お金をかき集めて国を去った人たちの中には
インドネシアの企業に借金のみを残していった人もいたようです。
それでも、関税をごまかしたり不当な利益を取る
クロー・ニーの数が減っただけ
この国の経済は透明性を増し、「水漏れ」が減りました。

人件費は中国の半分程度で、
汚職体質がひどく、かつ外資に対する規制が強いこの国は
よくなる条件は多くあげられます。
進む方向さえ良ければチャンスがあります。
長期的な目でこの国を観察する必要があります。


参考 ジャカルタ証券取引所
   (http://www.jsx.co.id/)



当ページは、投資勧誘を目的として作成されたものではありません。
あくまで情報提供を目的としたものであり、一部主観及び意見が含まれている場合もあります。
個別銘柄にかかる最終的な投資判断は、ご自身の判断でなさるようお願いいたします。


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