第106回
韓国の食品がアジアで浸透するか
日本の投資家は韓国の企業は興味がないように見えます。
韓国の企業経営者は
「日本人は投資話に耳を貸さないが中国へ進出するというと
すぐに集まってくるから不思議だ。」と苦笑いしています。
韓国の株価は1株あたりの日本円換算では高い企業も多く、
われわれがウォンの単位に慣れていないこともあって
株価が数万ウォンとか聞くとびっくりしてしまいます。
しかし、利回りや成長性で見ると
割高とは感じない企業も多くあります。
売買単位は10株が普通ですから
10万円くらいからの少額からの取引は可能です。
韓国の食品会社で
中国の市場を狙っている会社をもうひとつ見てみましょう。
1982年に韓国でツナ缶を初めて販売し、
国内でシェア7割以上を獲得する「東遠F&B」(49770.KS)です。
中国ではまだ、ツナ缶は一般的ではないのですが
2001年から試験的に輸出した結果は良好なので
シェアを押さえに出ようとしているところです。
1996年から青島に工場を持っており
「栄養ある高品質な食べ物」をアピールするのに
韓国の総合食品メーカーというブランド力を生かしたいようです。
ツナ缶という品目だけに注目すれは
他にタイのタイ・ユニオン・フローズン・プロダクツ(TUF)など
世界的な大手企業もあります。
ホームページ(韓国語)ではいろいろな食品が
ご覧になれます。
ツナ缶だけでもプルコギツナなど12種類。
冷凍食品やハム・ソーセージ、飲料や麺類もあります。
日本に輸出している「ヤンバン海苔」もあります。
自己資本比率は最近50%を越えました。
ただ、今のところ全社の売上高増加率は3〜5%ですので、
これからの動きを注意深く見る必要はありそうです。
日本のスーパーもここ数年で韓国食品を置くスペースが
広くなっているような気がします。
日本への輸出はこれから増えるのかもしれません。
「東遠F&B」は韓国市場に上場し
株価3.2万ウォン(約3200円)程度。PERは4倍以下です。
参考:
東遠F&B(韓国語)のホームページのアドレス
(http://foodex.co.kr/)
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