第104回
高い配当を出しながら成長する企業はないか
いわゆる成長企業は配当をほとんど出さないのが普通です。
事業を拡大するには設備や事業にお金がかかります。
株主から見ると、利益から配当を頂くよりも
企業が資金を再投資してくれたほうが
税金などの余分な出費が防げます。
しかし、地味な業種の中など探しても高配当で
成長していく企業などはないのでしょうか。
タイでは株価がここのところ急に上昇して
利回りが下がっていますが、
それでもまだ配当が株価の6%以上で回る企業は十指に余ります。
これらの企業がすべて成長するわけではないでしょうから
過去の売上高の推移や利益率の推移を確認し、
今後の需要なども予測せねばなりません。
過去数年の売上高が伸びており
配当も高いオーシャングラス(OGC)を
例にとってこの企業が将来も成長するものかを考えてみましょう。
配当利回り 7.21%
PER 8.49、PBR 2.16
ROA 9.25 ROE 13.28
配当方針 税引き後利益の60%以上
(2003年9月23日TISCO証券データ)
この企業ははグラスを作っており、
タイのガラス食器でのシェアは約7割。
輸出は65〜70%に及びます。
低賃金国からの追い上げを意識して
デザイン・ブランドを重視する路線へ舵を切りました。
マレーシア・中東方面への輸出拡大を図っています。
ローテクのこの企業のどこに成長要因があるのかと
疑問ですね。
しかし、将来について明確に予測がつけば
もっと高い株価がついているはずです。
今、タイでは持ち家を手に入れ、
家具などを揃えるひとが増えています。
近隣諸国も同じようなものと考えれば需要は多くあります。
成長するかどうかは、
この企業が東南アジアや中東にブランド名を
浸透させていけるかどうかではないでしょうか。
ホームページをご覧になって
東南アジアにカクテルグラスが似合うかどうか、
また、この企業にブランドを確立する力があるか、
一緒に考えてみませんか。
参考:
オーシャングラス(OGC)のホームページのアドレス
(http://www.oceanglass.com)
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