第90回
サービス業は国境を越える
米国からパソコンの操作方法の問い合わせを
サービスセンターにかけ
フィリピンで受け答えをしても不都合は何もありません。
そこでコールセンター業務に興味をもって
フィリピンの「イージーコール」(ECP)という会社を
訪問したことがあります。
訪問した理由は安い人件費と英語を話せるという2つの利点で
将来はインドと同じく英語圏のコールセンターに
なれるのではないかと思ったからです。
実際には、政権がアヨロ大統領に変わっても
治安が急激に良くなることもなく、
実効性のある経済政策も打てませんでした。
この国のコールセンター業務は、
私が予測した急発展は見せていません。
しかし、サービス業が
労働力の安い国へ移っていく現象は進んでいます。
例えば中国の遼寧省ではきれいな日本語を話せる中国人が
数万人おられ、仕事に役立てている人も増えています。
コールセンターや伝票処理の作業などで
上手な日本語を話せるとお給料が数割は多くなりますので
希望者は多くおられます。
バンコックでも
日本人相手のコールセンターが開設されています。
日本人だと就労ビザも取れ月収は2万バーツ〜4.5万バーツ程度。
(1バーツ3円弱)
そんな低賃金で日本人が来るのかどうか疑問に思われるでしょう。
将来も日本人がやるかどうかはともかくとして、
これでも現地ではなかなかの高給なのです。
タイでは有名はタマサート大学を今年卒業したプリムは
マスコミを専攻した容姿端麗な才媛です。
英語と日本語をたくみにこなします。
前に聞いた時、彼女の希望月収は1万5千バーツでした。
これからは彼女のような優秀な女性が
こういうところで短期間働き、日本語にさらに磨きをかけて
キャリアアップしていくに違いないと思うのです。
今までは貿易できなかったものやサービスが
国境を越えて提供されています。
こういう業界で上場されている企業はまだ少ないのですが
楽しみな業種と考えて観察しています。
参考:
イージーコールのホームページのアドレス
(http://www.easycall.com.ph/)
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