今まさに芽吹こうとするアジア株を
アジア株研究家・平田さんがレポートします

第63回
信じるべきは自分の調査

「この企業の株価上昇は太鼓判」とか聞くと、
あいまいな情報であっても得をした気になってしまいます。
しかし、うますぎる話は普通は向こうから
来ないものですから、さらに確かめることが大切です。

どんな手段をとっても投資と投機の境目は曖昧で、
投機的な見込みを100%排除することは不可能です。
「この先金利は上がりそう」とか
「この事業はうまくヒットすれば」などの
思惑はどうしても入ります。
それでも、
投資をするには、充分な調査をしなくてはなりません。
人を採用する面接の席で「私は酒乱です」とか言う人はいません。
企業も証券会社も本音ではまずい部分は伝えたくないはずです。
ですから、株価指標や過去5年くらいの財務諸表は
最低限チェックしたいものです。

企業情報は、株式を売りたい人とか
企業が広告主になっている雑誌などから入手する場合が多いです。
アナリストとか評論家とか言われる人たちの発言でも
「買い推奨」が多くて「売り推奨」が少ないのはなぜでしょうか。
個人投資家に意見を言っても、自分の得にはならずに
いろいろな企業からにらまれるだけ損です。
ならば、買いたい人に勇気を与えるほうが
無難な選択であるという考え方もできるのではないでしょうか。

「言いたいことはわかったがどうすればいい?」
インターネットの徹底的な利用や、
街へ出て自分の目で確かめることなど
個人投資家自身が研究することでしょうか。
遠いアジアの企業のことだから調べられないのではなく
だからこそ万策を尽くして調べたいのです。
自分でも、ちょっと無理なことを言っていると思いながらも
そう申し上げたいのです。

短期的に株価が上がるかどうかよりも、
消費や生産構造の変化・企業の財務体質やガバナンスの変化などが
長期投資には数段重要ではないかと思います。
私がタイ市場を調べ始めた2001年にはSET指数は280程度。
今では500を超える日も出ていますが変わらず割安なPERです。
変わったのは企業業績です。
株価は業績の変化の後からついて来るものではないでしょうか。



当ページは、投資勧誘を目的として作成されたものではありません。
あくまで情報提供を目的としたものであり、一部主観及び意見が含まれている場合もあります。
個別銘柄にかかる最終的な投資判断は、ご自身の判断でなさるようお願いいたします。


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