第55回
日本人は投資教育を受けていません

株式市場は知識のない人には危険な場所です。
人の勧めで株式を買い、
損を出して「騙された」と言う人もいます。
自分で判断しなくても
売買ができてしまうのが株式投資の怖いところです。
企業の経営者なら自分のした意思決定に
言い訳はできません。
その経営者や企業を見分けて投資をするわれわれが
いとも簡単に人の勧めに乗る場合があります。
自分で調べて投資をして
「人に騙された」という言い訳が
自分の口から出ないようにしたいものです。

世論調査では、
日本人の約８割は株式投資をしたこともないし、
将来も行うつもりはないそうです。
理由は下記の３点です。

１．知識を持っていない
２．損をする可能性がある
３．まとまったお金がない

知識に関して言えば、
日本人の多くは学ぶ機会がありませんでした。
高校までの教科書では中央銀行の金融政策について
若干の説明（数ページ）がある程度です。
また、大学では経済・経営・商学部以外では
証券論などの科目を置くカリキュラムはまれですし、
経済・経営・商学部でも大所高所からの講義が多く
実際的知識となると「はてな？」です。

株式投資に関する書籍は本屋さんには溢れているのに、
なぜこういったことになるのでしょう？
私は、みんなが「株式投資はどこか胡散臭い」
と思っていることが、理由なのではないかと思います。
胡散臭いので、本屋さんでは丁寧に解説した良書は売れずに
売れないので、あまり置いていません。
それから、われわれはおとなになると
学ぶとか調べようとすることが少なくなってしまいます。
ですが、自分のお金の運用ならば、
それは大切なことのはずです。
少しずつでも何年もかけて勉強する価値があるように思います。