第54回
人の行く道の裏は、いばらの道
日本ではいまだに
アジアに上場されている全銘柄を
低額から扱う証券会社はありません。
これは日本が規制の多い国であることと、
日本人自身が海外に目を向けないので
需要がないことが原因かと思われます。
多くの日本人投資家は、証券会社へ行くと
自分はお客さんだと思っていますから、
「日本語のデータを用意してくれ」とか
値下がりすれば「危ない株を勧めた」とか言う可能性があります。
それで、証券会社側もデータを揃えた企業のみを並べ
「この中から買ってください」というようなことになります。
これでは食堂で定食を食べているようなものです。
宝物は多くの日本人が歩く道にもあるのでしょうが、
ほとんどの人が目をつけていないような中に
もっと多くありそうです。
日本の証券会社が用意するメニューからしか選べないのは、
ちょっと不便ではないでしょうか。
勿論、「さあ、食べてください」と
用意されたものほうが
便利なのは言うまでもありません。
しかし、こういう定食は
多くの人が食べてくれると思われるものだけが
用意されているのが普通でしょう。
別の言い方をすれば、評価の定まったぴかぴかの商品を
置いているデパートのようなものでしょうか。
油にまみれて働いていて
会社の宣伝が充分できないとか、
まだデパートに商品を置かせてもらえないような
そんな成長する会社を探したいものです。
海外の会社に投資するなんて
恐ろしいことのように思えます。
しかし、時代は待ってはくれません。
どこの公園に行っても
危険なところには柵がある日本国内か、
危険は自分で察知して避けなければならない海外か
どちらが資産運用によい場所であるかを
思案しなければなりません。
私はいばらの道を歩いてでも良い会社を探したいと思います。
最初は、便利な国内の証券会社のホームページで
企業や売買の研究をして
アジア諸国の企業の感触を掴むのがよいでしょう。
そこから先がいばらの道の始まりです。
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