第48回
トロピカルフルーツと南北回廊
南北回廊と言われても、ピンときませんが、
これは中国の雲南省にある昆明という内陸部の都市と
タイ北部の街チェンライをラオス経由で結ぶ幹線道路です。
まだ、完成したわけではなく完工は2007年の予定です。
総延長1200Kmで、タイ国内はすでに完成しています。
中国側もどんどん幹線道路の整備は進んでいます。
かって中国は陸の孤島の集まりと言ってもよい状態でした。
が、近年は物流の整備がどんどん進んでいます。
今でも、中国製品はタイに入ってきていますし、
上海のデパートではCP(チャロン・ポカパン)グループが
トロピカルフルーツを売っています。
ASEAN諸国とと中国とが幹線道路でつながった時には、
もっと物の動きが活発になるのでしょう。
電化製品を始めとする工業製品が中国からタイへ。
米やトロピカルフルーツがタイから中国へ。
木材がミャンマーから中国へ。
国と国とのことですから、紆余曲折はあるでしょうが
従来の高関税で自国を守るという方法ではなく
それぞれの国が刺激し合って
やがては分業構造がはっきりしていくのでは
ないでしょうか。
トロピカルフルーツをはじめ
多くの農産物を輸出できるように
CPグループのタニン会長も着々と準備しています。
タイの農業関連の上場企業は多くあります。
フルーツジュースやフルーツ缶詰では
Thai Pineapple(TIPCO)社を参考にご紹介します。
ここはパイナップルジュースの輸出を中心にしており、
国内での評判も高いようです。
タイのセブン・イレブンには必ず置いてあります。
ここで、ひとつお話しておかなければならないことがあります。
農産物系の企業への投資を検討する際には
歴史的に仲買人が取引の間に入っていた関係上、
トンネル会社がないかとか
身内だけいい目をみようとしていないかなどの確認が
他業種以上に必要ということです。
そういうことをチェックするには、
過去の財務諸表の点検が役に立ちます。
参考:TIPCO社のホームページのアドレス
(http://www.tipco.net/)
|