第42回
お金は持ち帰れますか?(ご質問を拝見して)
寄せられたご質問:
海外での投資に興味を持ちましたが、
お金は持ち帰れますか?
ご質問へのお答え:
ベトナムのように「株式購入後の1年間の保有義務」など
制限がある場合もありますが、
多くの国では、合法的に株式投資を行うのであれば
当然、投資資金は利益を含めて海外送金できます。
が、検討しておくべきこともあるように思います。
発展する国では、外国のお金に
来てもらうほうがありがたいのですから
外国から投資されたお金は
自由に戻すという方針を採ります。
そうしないと外国のお金が逃げていってしまいます。
とは言っても、
アジア危機の時のマレーシア:マハティール氏のように
短期のお金の持ち出しにはペナルティをかける
というようなことが時として起こり得ます。
マレーシアは
アジア危機の解決には成果を上げたのでしょうが
国際投資家には
かなりの警戒感を抱かせることになりました。
万一、突発的なことがおこったときにすぐ株式を換金し
ドル・ユーロ・円・金などに変えられる手をふたつも
みっつも考えておくのも無駄ではないと思われます。
しかし、心配をすれば切りがありません。
長期投資であれば、そんな用心深さを持ちながら
発展途上の通貨制度の中で
投資する姿勢も必要でしょう。
中国への投資は、
現在では日本の証券会社経由となりますが
このような視点で考えてみますと
表面上の「共産党」のレッテルが気になりますが
政治構造よりも経済構造が先行して進んでいます。
政府の経済についてのブレーンは
米国でドクターの学位をもらったような人たちです。
そういう人たちはマハティール氏以上に
国際世論や市場経済を理解していると
考えてもよいのではないかと思います。
各国の外貨規制、権力闘争などの影響は将来、
どこかであるかもしれません。
法治国家であることと、
私権を尊重する国であることが必要ですが
今が大丈夫だから将来も良いということにはなりませんし
今が不十分だから将来も駄目とは言えません。
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