第26回
配当と株価の上昇の共稼ぎを目指す
日本では、
今でこそ銀行に預金するよりも
多くの配当をいただける企業が多くなりましたが、
長い間株式配当は無視できるような水準でした。
それでも、経済が右肩上がりで、
株価が右肩上がりであればそれで誰も文句を言わなかったのです。
株式を持ったままにしておけば
結局は得をすると考えた人が高度成長期では得をしました。
現在、アジアでは、高配当の企業は多くあります。
香港や中国に上場する企業では
年間に株価の5%や6%を配当する企業があります。
タイではさらに高い利回りで回るものが出ています。
2003年5月2日現在の農業の分野を見てみますと、
上場20社の内で、10%以上が5社ありました。
(TISCO証券データより)
現地の個人投資家の多くは
株式投資をギャンブルのように思っていますので、
あまり配当のことは気にしないように見えます。
むしろ、
赤字の企業が黒字に変わった場合に
株価が数倍になることが多いため、
無配で借金だらけの企業の株を活発に売買しているようです。
タイでも、毎日証券会社に集まってくる人の多くは、
すぐにお金を2倍・3倍にしたいようです。
「高い配当を出している良い企業を探して
じっくり投資したら?」と知人に言うと
「そういう株式は上がるまで時間がかかる」
と答えます。
しかし、半年や1年はすぐに経ってしまうものです。
危険な目を冒して毎日株価を見ているよりも、
成長する企業を探して5年10年じっくり投資するほうが
心配も少なくリターンも高いと思われます。
右肩上がりの経済の中ならば、
多くの利益を出し、多くの配当を出す企業は多くあります。
1年で資産を2倍3倍にすることを考えるよりも、
配当で最低5%、株価上昇で年間20%も取ることを
考えたほうが、それも難しいこととはいえ、
ずっと現実的な気がします。
もし、配当で5%、株価上昇で年間20%の利益を
10年も再投資していけば
最終的にはいったい何倍になるでしょう。
ちょっと電卓をたたいてみませんか。
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