第5回
日本へのピンポイント投資は曲がり角を迎えた
経済の国際化が進んでいます。
周りを見渡して、
アジアの東の一角にある日本のなかだけで
資産運用を考えていてはいけないと判った時に、
目の前には大きな世界が広がります。
「世界がもし100人の村だったら」
アジアに住む人の数は57人。
(世界がもし100人の村だったら:
マガジンハウス社:解説池田香代子氏より引用)
日本人はひとり、中国人などは二桁の人数になるのでしょうか。
日本が世界経済の牽引車だった時代には、
日本国内を見渡すことが資産運用において効率的なことでした。
多くのかたは1960〜80年代の日本経済の成長が
記憶にあるでしょう。
しかし、ここ10年来の日本を観察すれば
日本という国へのピンポイント投資が
曲がり角を迎えていることは明白ではないでしょうか。
われわれは、
これから資産をどのように運用すればよいのでしょうか?
まわりを見回せば、円が目減りする心配や産業の空洞化・高齢化。
財政赤字や年金の不安まであります。
そんななかで、私が他国を歩いてひとびとの生活を見たとき、
商品が直接人の生活を潤し、売上高は毎年伸びて、
経済発展に役立っている企業が
いくらもあるということを発見しました。
成長する社会には成長する会社があります。
例えば2003年4月現在のタイ。
この国は先日もGDP予測を上方修正したのです。
格付け会社のソブリン格付け(国債の信用度を測る)が
ステイブル(安定的)からポジティブ(上向き)に変わった国です。
資産の何割かを成長する国の成長する企業に分散投資し、
長期間での利益獲得を狙うのは
一見リスクが高そうに見えます。
しかし、他の金融商品では得られないリターンが
期待できるのではないかと感じます。
企業選びは慎重に行い、
後はたまに業績と株価を確認する程度で成長を待つ。
そんな投資をしたいものです。
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