中国株・起業・人生相談・Q&A-ハイハイQさんQさんデス-邱 永漢

第3478回
■ずんだもちさんからのQ(質問):出鱈目に行けとは
(50代 男性)

先生、いつもコラムを有難うございます。

以前、ハイQの「西遊記発売記念」に応募し、
先生の貴重な色紙を頂戴したものです。
その節は本当に有難うございました。
本日はその色紙に書かれていた
言葉についての質問です。

「道という道は天竺に通ずれば、
孫悟空よ、出鱈目に行け。」
という先生のお言葉が書かれていました。
この言葉は「全ての道はローマに〜」という文言を
先生の視点で改良されたものではないかと
想像しているのですが、
最後に「出鱈目に行け」と付けた
先生のお考えをお聞かせ願えたく存じます。

この色紙の言葉、見ているだけで勇気が沸いて来ます。
有難うございました。


■QさんからのA(答え)

私の西遊記は、
ロシアでスプートニクが上げられたその直後に
たまたま、中央公論の編集長に
「空想妄想で何百年も前にそれをやったのが西遊記だから
西遊記の現代版を書いてくれませんか」と言われて
お引き受けして、5年4ヶ月に渡って
中央公論に書いたものです。

現代の感覚で書くということになると、
三蔵法師なんて人生経験も無いし、
ゲイボーイみたいな男の子なんですから、
海千山千の化け物が言う通りにするわけがありません。
日本の現代社会を見ても分かるように
社長のいない時は従業員がみんなで社長の悪口を言います。
ですから3匹の化け物は、三蔵法師がいないと
皆で三蔵法師をこきおろす、ということで
やっと現代の人のフィーリングに
合わせることが出来たのではないでしょうか。

おっしゃる言葉は
「道という道はローマに〜」というのをもじって、
天竺に行かせたのです。
人生いちいち道を間違えることを気にするより
「怖がらずに頑張れ」という意味で書いた言葉です。


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2012年3月9日(金)

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