■QさんからのA(答え)
小説を書き始めたばかりの頃は、
当然、映画化ということは次に派生する仕事でした。
私の場合も、賞をもらったり、
少し評判になった小説がありますと映画会社から話が来たり、
俳優さんの方が私の所へ来て、
自分を主役にしてくれないかという話が何回もありました。
でも私は映画とはあまり縁がなくて、
今までに映画化になったことは一度もありません。
どうしてかと言いますと、
私の書いたものは国際的にまたがった話が多く、
私小説みたいなストーリーじゃないんです。
香港に行ったと思ったら、
次は満州に行かないといけないといった具合ですから、
結局どの映画会社も諦めるよりほかありませんでした。
次に映画が商売として難しくなってくると、
誰かにスポンサーになってくれないと
映画ができないということが起ってきて、
私に映画化の話を持ち込んで来た映画会社は、
スポンサーもついでに見つけてくれませんか?
と虫のよい注文が多くて、
映画化とは全く縁がなかったのです。
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